HODGE'S PARROT

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piano

グレン・グールド 第25変奏

10月4日はカナダのピアニスト、グレン・グールドの命日だ。二曲ほど YouTube より選んで聴いた。バッハの「パルティータ第6番」と《フーガの技法》より。 Glenn Gould - Bach Partita No.6 (1 of 3) バッハは対位法についてふたつの矛盾した事柄を述べている…

アレグロ・バルバロ

バルトークの、多分最も有名なピアノ曲であろう《アレグロ・バルバロ》(Allegro barbaro Sz. 49, BB 63)の映像が YouTube にあった。タイトルの通り、「野蛮さ」を徹底的に表現した優れた演奏だと思う。たった三分でバルトークの「本質」がわかる。Allegro…

ジョン・オグドンのスクリャービン

Piano Musicアーティスト: Alexander Scriabin,John Ogdon出版社/メーカー: EMI Classics発売日: 2006/08/31メディア: CD クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る 今年はイギリスのピアニスト、ジョン・オグドン(John Ogdon、1937 - 1989)の生誕7…

アダム・ハラシェヴィッチのショパン、ノクターンと前奏曲

1955年のショパン・コンクール優勝者、アダム・ハラシェヴィッチ(Adam Harasiewicz、1932年生まれ)によるショパンのノクターン全曲と前奏曲集を聴いた。ショパン:夜想曲・前奏曲集(2枚組)アーティスト: ショパン,アダム・ハラシェヴィチ(Pf)出版社/メーカ…

楽しみを希う心 マイケル・ナイマンのピアノ協奏曲

Piano Concerto / Where the Bee Dancesアーティスト: Michael Nyman,Takuo Yuasa,Ulster Orchestra,John Lenehan出版社/メーカー: Naxos発売日: 1998/08/25メディア: CD クリック: 18回この商品を含むブログ (3件) を見る 言葉を話すことができない女性がピ…

アシュレー・ウェイスの「フランク:ピアノ作品集」

Franck : Music for Pianoアーティスト: Cesar Franck出版社/メーカー: Naxos発売日: 2000/01/25メディア: CD購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (1件) を見るイギリスのピアニスト、アシュレー・ウェイス(Ashley Wass、1977年生まれ)の演奏によ…

クール・ブリタニア ムストネンのベートーヴェン

フィンランドのピアニスト、オリ・ムストネン(Olli Mustonen、1967年生まれ)によるベートーヴェンの変奏曲集を聴く。Beethoven;Piano Variationsアーティスト: Beethoven,Mustonen出版社/メーカー: Polygram Records発売日: 1994/02/15メディア: CD クリッ…

カーター・パンの『ダンス・パルティータ』他

Piano Concerto / Dance Patitaアーティスト:Various Artists発売日: 2000/02/22メディア: CD 1972年生まれのアメリカの作曲家カーター・パン(Carter Pann)の作品集を聴く。NAXOS の「AMERICAN CLASSICS」シリーズの一枚で、収録曲は、 ピアノ協奏曲/Pian…

フレデリック・チュウの『悪魔的暗示』

アメリカのピアニスト、フレデリック・チュウ(Frederic Chiu)の弾くプロコフィエフの『悪魔的暗示』の映像が YouTube にあった。ピアニスト本人が投稿したようだ。Frederic Chiu Prokofiev Diabolic Suggestions DPS 凄いの一言だ。強烈なリズムとスピード…

ジョン・チェンのデュティユー

まだご存命だと思うけど、フランスの作曲家アンリ・デュティユー(Henri Dutilleux、b.1916)の「ピアノ独奏曲全集」が NAXOS から出た。快挙である。 演奏は、ジョン・チェン(John Chen)という1986年にマレーシアで生まれニュージーランドで育ったピアニ…

デイヴィッド・ギャレットのパガニーニ(シューマン編)

パガニーニ:24のカプリースアーティスト: ギャレット(デイヴィド),パガニーニ,シューマン,カニーノ(ブルーノ)出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック発売日: 2006/03/22メディア: CD クリック: 18回この商品を含むブログ (1件) を見る デイ…

ヘルベルト・シュッフの『クライスレリアーナ』『鏡』

OEHMS レーベルからのデビューアルバムに、ロベルト・シューマンの『クライスレリアーナ』とモーリス・ラヴェルの『鏡』を選んだ、ルーマニア出身でドイツ在住のピアニスト、ヘルベルト・シュッフ(Herbert Schuch、1979年生まれ)。シューマン:クライスレリ…

NO.1 トカレフ デビュー!

ニコライ・トカレフ(Nikolai Tokarev、1983年生まれ)。そのロシアの拳銃のような名前はこれまで何度となく耳にしたことはあったが、ガキ……というかアイドル的なイメージの売り出し方が「ピアノをナメてる」ような気がしていたので、あまり関心が持てなかっ…

マルク=アンドレ・アムランがブラームスのピアノ協奏曲第2番を弾く

超名曲。超有名曲。それをアムラン(Marc-André Hamelin)が弾く。競演はアンドリュー・リットン指揮&ダラス交響楽団。カップリングは『4つの小品』Op.119。KLAVIERKONZERT 2/KLAVIERSアーティスト: J. BRAHMS出版社/メーカー: HYPER発売日: 2012/11/12メデ…

ピエール=ローラン・エマールの『交響的練習曲』と『謝肉祭』

ピエール・ブーレーズ率いるアンサンブル・アンテルコンタンポランのメンバーで、オリヴィエ・メシアンの『幼子イエスに注ぐ20のまなざし』やジェルジ・リゲティの『練習曲』などを得意とするピアニスト、ピエール=ローラン・エマール(Pierre-Laurent Aima…

セルジオ・ティエンポの『展覧会の絵』『夜のガスパール』他

「アルゲリッチ&フレンド」のメンバーとしてルガーノ・フェスティヴァル2005でも活躍していた、ベネズエラ-アルゼンチンのピアニスト、セルジオ・ティエンポ(Sergio Tiempo、1972年生まれ)。ミッシャ・マイスキーと競演したラフマニノフのチェロ・ソナタ─…

アレッシオ・バックス『バロック・リフレクションズ』

最近のクラシック系アーティストのウェブサイトの充実ぶりには目を見張るものがある。イタリア人ピアニスト、アレッシオ・バックス(Alessio Bax、1977年生まれ、現アメリカ在住)のサイトは、その筆頭に挙げられるだろう。[Alessio Bax The Official Homepa…

ノーノ『苦悩に満ちながらも清朗な波』 for YouTube

YouTube にルイジ・ノーノ(Luigi Nono、1924 - 1990)の『苦悩に満ちながらも清朗な波/...sofferte onde serene... 』(1976)の映像があった。テープがあるよ、楽譜も見えるよ! 大感激だ!!! Luigi Nono ... sofferte onde serene ... (1/2) Luigi Non…

アンドレアス・ボイドによるブラームスのピアノ作品全集1

ブラームス: ピアノ作品集第1集~ピアノ・ソナタ第1番、第2番、他アーティスト: アンドレアス・ボイデ出版社/メーカー: Oehms発売日: 2011/02/01メディア: CDこの商品を含むブログ (1件) を見る 「The Complete Works for Solo Piano vol.1」と明記されている…

イリヤ・ラシュコフスキー第4位、エリザベート・コンクール ファイナル

熱い戦いが終わった。エリザベート王妃国際音楽コンクール ピアノ部門ファイナルは、 第1位 Anna VINNITSKAYA/アンナ・ヴィニツカヤ 第2位 Plamena MANGOVA/プラメナ・マンゴーヴァ 第3位 Francesco PIEMONTESI/フランチェスコ・ピエモンテシ という結果…

リーズ・ドゥ・ラ・サールのバッハ&リスト

1988年生まれのフランスのピアニスト、リーズ・ドゥ・ラ・サール(Lise de la Salle)によるJ.S.バッハとフランツ・リストを聴いた。2004年の録音なので彼女が16歳のときのものだ。バッハ、リスト;バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV.903 (Lise de la…

エリザベート王妃国際音楽コンクール ファイナル第1夜

ショパン・コンクールやチャイコフスキー・コンクールと違って、エリザベート王妃国際音楽コンクールでは、一人の作曲家の作品ではなくて、いろいろな作曲家のピアノ協奏曲が最終選考として演奏されるのが楽しみの一つだ。[schedule and programme final] ht…

アファナシエフの『クライスレリアーナ』『森の情景』

ヴァレリー・アファナシエフ(Valery Afanassiev、1947年生まれ)が「エリザベート王妃国際音楽コンクール」の覇者であるということは、あの過酷で「不自由」を強いられるコンクール規定──リサイタル曲は審査員に指定される、ベルギーの作曲家の曲を強制され…

ハイドンを讃えて ティボーデのドビュッシー

クロード・ドビュッシーのピアノ曲というと、≪前奏曲集≫の『沈める寺』や『花火』をはじめ、≪映像≫の『金色の魚』、≪ピアノのために≫、≪喜びの島≫といった独創的なアイデアとピアニスティックな技巧が結びついた曲が聴き応えがあって好きだけど、ちょっとし…

エリザベート王妃国際音楽コンクール セミ・ファイナル

ピアノ音楽ファンは、多分、時間がある限り、時間の許す限りベルギーのサイトにネットをつなげていることだろう。 そう、現在ブリュッセルは、エリザベート王妃国際音楽コンクール(Queen Elisabeth Music Competition)ピアノ部門コンペティションの真っ只…

エリザベート・コンクールの覇者たち

エリザベート王妃国際音楽コンクールのエントリーに関連して、このコンクール出身者(上位入賞者含む)の錚々たる顔ぶれをざっと紹介しておこう。ウィキペディアの「エリザベート王妃国際音楽コンクール」を参考にした。まずは1938年。「エリザベート」の前…

マルティン・シュタットフェルト『BACH PUR』

『2声のインヴェンション』BWV.772-786から聴き始めた。全15曲を18分14秒で弾ききるマルティン・シュタットフェルトの演奏を聴き終わった途端、「バイバイ、グレン・グールド1」と確信した。こんなにもスリリングなJ.S.バッハのプレイを聴いた後では、もは…

アンデルジェフスキーの弾き振りモーツァルト

モーツァルト:ピアノ協奏曲第17番&第20番アーティスト: アンデルジェフスキー(ピョートル),モーツァルト,アンデルシェフスキ(ピョートル),スコットランド室内管弦楽団出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン発売日: 2006/03/08メディア: CD クリック: 2…

ジョナサン・ビスのシューマン・リサイタル

Piano Recital: Fantasie Kreisleriana Arabeskeアーティスト: Robert Schumann,Jonathan Biss出版社/メーカー: EMI Classics発売日: 2006/10/16メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る ライナーノーツ(英語)は、フリードリヒ・シュ…

トルプチェスキの「葬送」ソナタ&スケルツォ

マケドニアのスコピエ(Skopje)出身の Simon Trpčeski は、シモン・トルプチェスキなのか、それともサイモン・トルプチェスキと表記するのがいいのか、わからないけれど、2000年のロンドン国際ピアノコンクールで2位、現在は英EMI専属なので、とりあえずサ…