HODGE'S PARROT

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Architecture

グルントヴィークス教会

デンマークのコペンハーゲン郊外にある、グルントヴィークス教会(Grundtvigs Kirke)。パイプオルガンをモチーフにした独特の外観、ステンドグラスなどが一切使用されていないシンプルな内部空間は、それだけで完璧だった。 コペンハーゲン北郊の住宅地開発…

サン・ルイ・アン・リル教会

パリのサン・ルイ島にある、サン・ルイ・アン・リル教会(Église Saint-Louis-en-l'Île)。1664年から1726年にかけて建造されたフランス・バロック様式の教会。 Flickr のサン・ルイ島周辺の写真→ http://www.flickr.com/photos/hodge999/sets/7215763160149…

男子トイレの法 リー・エーデルマンのメンズ・ルーム

公衆の男子トイレの構造化=建築と、その利用者=保護者(パトロン)の自己反省的=反射的(セルフ・リフレクティヴ)な視線。直立不動(ストレート)で並び立っている他の誰かの宝石=金玉(ファミリー・ジュエル)を監視する/監視されるという二重の見解…

鉄とガラスの建物と装飾品売買のグラン・パレ

共和制になってからのパリは、78年、89年、そして1900年と万博の開催を続け、1889年のエッフェル塔に象徴されるように、次第に恒久的な建築が造られるようになる。 1900年の万博では、美しいガラス屋根のグラン・パレが、世界の美術と装飾芸術の展示館として…

サン・メリ教会

ポンピドゥー・センター、IRCAM、イゴール・ストラヴィンスキー広場などのモダンなパリを象徴する場所に、なんとなく古びたサン・メリ教会(Église Saint-Merri)は建っている。 フランボワイヤン・ゴシックの教会堂は1612年に完成したが、小塔の鐘は1331年…

形態とは…ウィトルウィウスから上野千鶴子まで

五十嵐太郎の『現代建築に関する16章 〈空間、時間、そして世界〉』では、その冒頭、建築に関するキーワードとしての〈形態〉と〈機能〉の関係について、これまで語られてきた「まとめ」からスタートする。シカゴ派の代表的建築家であるルイス・サリヴァン(…

アルネ・ヤコブセンのSASロイヤルホテル

「SASロイヤルホテル(1960)の場合、ヤコブセンは外側に見える窓枠の幅を、とにかく薄くしたかったようです。しかし当時の技術では、彼の望むようなものを作ることは難しかった。当然建材メーカー側から作れないと言われましたが、彼はとにかくやってみてく…

空気をコントロールすること

2005年、デンマークの新聞『ユランズ・ポステン』がイスラム教の預言者ムハンマドを風刺した漫画を掲載した。これに対し、イスラム諸国から激しい抗議が巻き起こった。大規模なデモ、暴力的な騒動、重大な外交問題に発展した。 この風刺画はムハンマドの12の…

ジャン・ヌーヴェルのアラブ世界研究所

私は、もちろん自分が手品師だとは思っていないが、私が創造しようとする空間は解読できない空間であり、ひとが目で見ているものの精神的延長となるような空間でもある。 ジャン・ヌーヴェル──『les objets singuliers 建築と哲学』より*1 パリで最も魅力的…

「少しずつ、われわれは原住民の心を支配し、彼らの情をかち得る」

オリエンタリズムの問題──五十嵐太郎の『建築はいかに社会と回路をつなぐのか』の中でも、つまり建築について知る・語るうえでも重要な一つの指標として論じられている。 例えば、ウィリアム・チェンバースのキューガーデンの中国風パゴタやジョン・ナッシュ…

セクシュアリティと空間

五十嵐太郎の『建築はいかに社会と回路をつなぐのか』でセクシュアリティ関連の著作への言及がなされていた。その多くが邦訳のないものであり、個人的にも「建築」という非常に興味のあるテーマなのでそこからメモしておきたい。建築はいかに社会と回路をつ…

サント=クロチルド教会とゴシック・リヴァイヴァル

以前、パリに行ったときに、かねてからの念願だったモンパルナス墓地にある、敬愛する作曲家セザール・フランク(César Franck、1822 - 1890)の墓を訪れた。6月、今度は、そのフランクが死の年まで教会オルガニストを務めていたサント・クロチルド教会(Bas…