ポンピドゥー・センター、IRCAM、イゴール・ストラヴィンスキー広場などのモダンなパリを象徴する場所に、なんとなく古びたサン・メリ教会(Église Saint-Merri)は建っている。
フランボワイヤン・ゴシックの教会堂は1612年に完成したが、小塔の鐘は1331年に製作されたものだとあるガイドブックに書いてあった──ちなみに『地球の歩き方』ではない。
工事中の教会内部はちょっとポンピドゥー・センター風な感じ。実際、なにか現代アート関係の催しの準備もされていた。
教会堂内部は意外に広く、ちょっと朽ちた雰囲気も魅力的だった。訪れる人もまばらで穴場的な感じ。それがまたちょっといい。
とりわけこのステンドグラスは美しかったな。
ちなみにこのサン・メリ教会は、サン=サーンスがオルガン奏者として務めていたことでも有名──なはずだ。ただ僕が訪れた日はオルガンの休日だったような……。
また、ネットで調べていたら、澁澤龍彦の本にサン=メリ教会について触れている箇所があるのだという──サン=メリ教会の「ファザードの扉の彫刻のてっぺんに両性具有の悪魔がついている」と。
なるほど、自分の撮った写真をオリジナルのサイズで見ると、それらしきものが確認できた→ http://www.flickr.com/photos/hodge999/8043465260/sizes/o/in/set-72157631666692911/
澁澤龍彦の『ヨーロッパの乳房』*1を読んで、再びこの「何気に魅力的な」教会を訪れたい。
他のサン・メリ教会の写真 → http://www.flickr.com/photos/hodge999/sets/72157631666692911/with/8043465260/
[関連エントリー]
*1: 澁澤龍彦全集〈12〉 ヨーロッパの乳房,エロティシズム,夢のある部屋,地獄絵 他