ペド=クィア問題と戦っている人たちへ
以前、Twitter のフォロワーさんから教えてもらったレベッカ・ブラウンの『体の贈り物』を読んだ。『体の贈り物』は、主にエイズ患者を介護するホームケア・ワーカーである〈私〉を語り手にした連作短編集で、一つ一つの短編はそれだけでストーリーは完結し…
トム・クルーズは好きな俳優なので、そのことを中心に映画『ザ・ファーム 法律事務所』の感想を気楽に書こうと思った。しかし、その中のあるエピソードのことを書いているうちに、それが何かと何かをつなぎあわせ、それによって様々な思いがよぎり、キーを打…
「クィア」を標榜すれば、それを望まぬ人たちに対してペドフィリアとその利害関係者の要求に従うよう恫喝することが許されるか? 私の書いた小説は、”社会参加の文学”であり、私の最終目標は、たんに読者を楽しませることではなくて、多くの人に社会の現実を…
ロジャー・キンボードの『終身在職権をもったラディカルたち』には、最近の流行にのった軽簿な教授たちの姿がそれにふさわしい軽蔑の念をこめて描かれているが、わたしはその中の一節に修正を加えたい。キンボールによると、六〇年代のラディカルはいまや一…
盛山和夫『社会科学の理論とモデル3 権力』(東京大学出版会)を読んだ。「権力」と言えば「フーコーの」というディシプリン状況において、それ以外の権力モデルを紹介する……のみならず、フーコーの権力論を批判しているのが、とても、新鮮だった。フーコー…