HODGE'S PARROT

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music

ブーレーズ《レポン》

うわ! ピエール・ブーレーズの《レポン》(Répons、1980-84)じゃないか! しかも「音響のイメージ」(位置、空間)が図示されているし──とりわけ 6:20 過ぎからの色彩感がたまらない! Boulez: "Repons" 1/5 Boulez: "Repons" 2/5 40年代50年代の厳格なセ…

ヴィタール・ユリアン・フレイの『ザ・イタリアン・コネクション』

Bach: 7 Concerto Transcriptionsアーティスト: Vital Julian Frey出版社/メーカー: Deutsche Harmonia Mundi発売日: 2007/11/22メディア: CD クリック: 10回この商品を含むブログ (1件) を見る チェンバロによるヨハン・セバスティアン・バッハだ。そして、…

ヴァリエーション フランクの《前奏曲、フーガと変奏曲》

僕にとって最愛の曲の一つといえる、セザール・フランクの《前奏曲、フーガと変奏曲》 Op.18 の演奏が YouTube に追加されていた。しかも、その中には、独創的なアレンジを施したものがいくつかあった。交響曲ニ短調やヴァイオリンソナタのように有名作では…

カスリーン・フェリアーの”Erbarme dich, Mein Gott”

YouTube にカスリーン・フェリアーが歌う、J.S.バッハ『マタイ受難曲』のアリア《憐れみ給え、わが神よ》があった。素晴らしい──それ以外の言葉は、ない。 St. Matthew Passion by Kathleen Ferrier 憐れみたまえ我が神よ『マタイ受難曲』 Kathleen Ferrier …

『ヨハネ受難曲』を聴いて

『ヨハネ受難曲』もグットくる演奏があった──最近投稿されたようだ。 J. S. Bach - Johannes Passion (1) で、この演奏会を収録した動画を見終わった後、何気に related にあった別の『ヨハネ受難曲』の映像を見たら……そこで使用されていた映像はメル・ギブ…

メシアン《未完のページ》とトマ・ブロシュ

「他では読めない」(岩波文庫)ではなく、「他では聴けない」ナクソスのディスクの中でも、個人的にとびきりの一枚が『オンド・マルトノのための作品集』。トマ・ブロシュ/Thomas Bloch がオンド・マルトノを演奏しているものだ(クリスタル・オルガンも。…

J.S.バッハ 《ヴァイオリンとピアノのためのソナタ》

ヨハン・セバスティアン・バッハのヴァイオリンソナタ(大好き!)の演奏が YouTube にあった。 J.S.Bach Sonata I BWV 1014 (I.Adagio) J.S.Bach Sonata VI BWV 1019 (II. Largo) J.S.Bach Sonata V BWV 1018 (I. Largo) これ、ヴァイオリンとピアノのデュ…

イリヤ・カーラーのシューマン&ブラームス

Violin Concertosアーティスト: Johannes Brahms,Robert Schumann,Pietari Inkinen,Bournemouth Symphony Orchestra,Ilya Kaler出版社/メーカー: Naxos発売日: 2008/09/30メディア: CD クリック: 5回この商品を含むブログ (1件) を見る このカップリングはい…

プーランクの即興曲第15番

FeliscutusverX さんの記事に触発されて。 僕もフランシス・プーランクって、どちらかというと苦手な作曲家で、やっぱりあの「妙な軽さ」になんだか戸惑ってしまう……ときに苛立つことさえある(笑)。たまに聴いたりするのが《スターバト・マーテル》や《グ…

完璧さへの奇行に満ちたロマンス ミケランジェリ

Arturo Benedetti Michelangeli Vol.2アーティスト: Arturo Benedetti Michelangeli,Wolfgang Amadeus Mozart,Johannes Brahms,Ludwig van Beethoven,Claude Debussy,Frederic Chopin,Edvard Grieg,Robert Schumann,Ottorino Respighi,Domenico Scarlatti出…

ブラームスの《シューマンの主題による変奏曲》

ドイツのピアニスト、ゲルハルト・オピッツ(Gerhard Oppitz、b.1953)によるヨハネス・ブラームスのピアノ独奏作品全集を聴いている。録音は1989年──その風貌からしてなんだかとても貫禄があるオピッツであるが、意外に「若い」ときの演奏と言えるだろう。C…

ピアソラの”アヴェ・マリア”

アストル・ピアソラ/Astor Piazzolla の『ブエノスアイレスのマリア』のすごくいい! 演奏があった。 Maria de Buenos Aires Astorpia quinteto Piazzolla_Tango Argentina 映像を見ると、「独特の霊感」に満ち溢れたヴォーカルや短髪のピアニストに眼がいっ…

”エル・タンゴ” 〜 ばら色の街角の男

以前、探してもどうしても見つからなかった、アストル・ピアソラの《エル・タンゴ》の動画に出会うことができた。なんだかとても嬉しい。 EL TANGO - BORGES Y PIAZZOLLA なんといってもこの幻想的な感じ──ホルヘ・ルイス・ボルヘスのテクストが使用されてい…

日仏会館でメシアンのレクチャー・コンサート

来年の1月26日であるが、日仏会館で、「オリヴィエ・メシアンと戦後前衛音楽」というレクチャー・コンサートが開かれるようだ。 オリヴィエ・メシアンの音楽は、特異なカトリシズム的傾向により、同時代の前衛音楽と区別されている。しかし1950年代において…

デュパルク《旅への誘い》

旅への誘い(デュパルク:歌曲集)アーティスト: スゼー(ジェラール),デュパルク,ボールドウィン(ダルトン)出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン発売日: 1998/09/23メディア: CDこの商品を含むブログ (1件) を見る フランスの詩人、ポール=アルマン・シ…

パールマン、ボレット、ジュリアードSQのショーソンとフランク

ショーソン:コンセール/フランク:ピアノ五重奏曲アーティスト: ジュリアード弦楽四重奏団,ショーソン,フランク,パールマン(イツァーク),ボレット(ホルヘ)出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ発売日: 2001/05/16メディア: CD購入: 2人 クリック: 1…

フィリップ・ジャルスキーの《魅惑》

ショーソンの《コンセール》の──とくに《シシリエンヌ》の演奏がないかな、と YouTube を探してみたが見つからなかった。《詩曲》はやたらとヒットしたが……。代わりに、カウンターテナーのフィリップ・ジャルスキーの歌う《魅惑》(Le charme)Op.2-2 が見つ…

「弦楽四重奏」を読んで聴く

書店で見かけ「あ、これはいい」とシルヴェット・ミリヨ著『弦楽四重奏』を買ってきた。弦楽四重奏 (文庫クセジュ)作者: シルヴェット・ミリヨ,山本省出版社/メーカー: 白水社発売日: 2008/10/13メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブロ…

Bach rocks! ラベック姉妹のバッハ

すごくエキサイティングなヨハン・セバスティアン・バッハの音楽が YouTube にあった。BWV1065 ──通常、「4台のチェンバロのための協奏曲」と呼ばれる作品だ。 Bach Concerto in A Minor BWV 1065 見てわかるように、映像にはカティア&マリエル・ラベック/…

亡命者のメンデルスゾーン

ロベルト・シューマンとはまた違ったロマンティックさがたまらない、フェリックス・メンデルスゾーンの音楽を聴きたくなった。例えば、ピアノ三重奏曲──第1番ニ短調 Op.49 と第2番ハ短調 Op.66 。ラックからすぐに見つかったCDは、ボロディン・トリオの演奏…

武満徹の演出の波紋

メンデルスゾーンの音楽を聴いていたら──《宗教改革/Reformation》と呼ばれる交響曲第5番ニ長調 Op.107 をクラウディオ・アバド指揮ロンドン交響楽団の演奏で聴いていたら──ふと、ハーバート・クッファーバーグ著『三代のユダヤ人 メンデルスゾーン家の人々…

デヴィッド・バーン&バラネスク・クァルテットのクラフトワーク

Quintorigo というイタリアのバンドによる「クラシカルな」クラフトワーク/Kraftwerk の《The Robots》の演奏にグッときているのだが──そもそも僕がクラフトワークというドイツのグループを知って興味を惹いたのは、バラネスク・カルテットというイギリスの…

デュオ・ダコールの《アーメンの幻影》と《大フーガ》

ロベルト・シューマンの連弾&二台ピアノのための作品集がとても印象的だった──珍しい選曲というだけではなく、演奏もすこぶる充実していた──デュオ・ダコール(Duo d'Accord)による、オリヴィエ・メシアンの《アーメンの幻影》とベートーヴェンの《大フー…

小林五月/シューマン ピアノ作品集IV

幻想小曲集 [シューマン ピアノ作品集IV]アーティスト: 小林五月,ロベルト・シューマン,----出版社/メーカー: ALM RECORDS発売日: 2008/04/07メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る 目に入ったとき、これが、《謝肉祭》や《交響的練…

革命の音楽 〜 ショスタコとイギリスのミュージシャン

コメントでマーガレットさん書いてくれたように、ペット・ショップ・ボーイズのアルバム『Behaviour』に収録されている《My October symphony》は、ソビエト・ロシアの作曲家ドミトリー・ショスタコーヴィチの交響曲第2番「十月革命に捧ぐ」 Op. 14 にインス…

クラシカルでクールなクラフトワークの《ロボット》

前のエントリーの関連エントリーに記した「弦楽三重奏版クラフトワーク」は、クラフトワーク/Kraftwerk の《The Model - Das Modell》というエレクトロポップを、弦楽三重奏という「室内楽の」編成で演奏したものについて書いたのであったが、久しぶりにそ…

君自身のために 〜 Pet Shop Boys と Steve Walker

本日、10月4日はペット・ショップ・ボーイズ/Pet Shop Boys のクリス・ロウ/Chris Lowe の誕生日ということで……これはもう、margaret さんのサイトを訪れましょう。素敵なバースデー・パーティが催されたようです。 マーガレットの妄想日記★366days Pet Sho…

馬に乗って《闘牛士の歌》を歌うイルデブランド・ダルカンジェロ

ジョルジュ・ビゼーのオペラ『カルメン』が聴きたくなって YouTube をあたっていたら、イルデブランド・ダルカンジェロ(Ildebrando D'Arcangelo、b.1969、バリトン)演じるエスカミーリョが馬に乗って登場し、騎乗したまま、あの有名なアリア《闘牛士の歌》…

グラナドス - ゴイェスカス

Iberia / Goyescasアーティスト: Enrique Granados,Isaac Albéniz,Alicia de Larrocha出版社/メーカー: Decca発売日: 1997/06/10メディア: CD購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (3件) を見るときどき、ある印象的なメロディーがふと頭に浮かんで…

ブラボー! ヒラリー!

あのヴァイオリン曲の難曲中の難曲、ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンスト(Heinrich Wilhelm Ernst、1814 - 1865) 作曲=編曲による『シューベルトの《魔王》による大奇想曲』(Der Erlkönig, Grand Caprice Op.26)を、怜悧に弾くヒラリー・ハーン(Hila…