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グラナドス - ゴイェスカス



Iberia / Goyescas

Iberia / Goyescas

ときどき、ある印象的なメロディーがふと頭に浮かんで、「この音楽は誰の何という曲だったかな」と気になって、記憶をたぐい、少したってから「ああ、アレだった」と思い出すことがある。
今日のそれはスペインの作曲家エンリケ・グラナドスの『ゴイェスカス』の音楽──「嘆き、またはマハと夜鳴きうぐいす」だった。無事に思い出すことができてよかった──それが思い出せないと、すごく気になって、他のことに手がつかなくなる。早速、家についてから、グラスにウイスキーを注ぎ、アリシア・デ・ラローチャの弾く『ゴイェスカス』を聴いた。酔いも手伝ったのか、その音楽を聴きながらいつになくジーンときた。

YouTube には、ラローチャに勝るとも劣らないほどにジーンとくる演奏があった。
Granados: Quejas o La Maja y el Ruiseñor. Alfonso Gomez


ゴイェスカス』(ゴヤ風の音楽)は、フランシスコ・デ・ゴヤの絵画に心酔していた作曲家が、それにインスピレーションを得て書いた音楽だ。全編にわたって、幻想的で仄暗いロマンティシズムに彩られている。「ともし火のファンダンゴ」も、この作曲家ならではの熱を帯びていて、とても魅力だ。優れたピアニストでもあった作曲家自身の演奏で↓

Granados plays Granados El Fandango de Candil (1916)


ゴイェスカス』はオペラ化されている。ビクトリア・デ・ロス・アンヘレスの歌う「マハと夜鳴きうぐいす」があった。これもジーンとくる演奏だ。
Victoria de los Angeles "La maja y el ruiseñor" Goyescas


それにしてもビクトリア・デ・ロス・アンヘレスか……懐かしいな。家にあったビゼーの『カルメン』のレコード(抜粋版)がビクトリア・デ・ロス・アンヘレスのもので、それをよく聴いていたのを思い出した。たしか……あんな歌声だったな、と。そしてもう少したったら、レコードのタスキ(っていうんだっけ)に書かれた文句とEMIのロゴ──あの「天使のマーク」(エンジェル)の絵柄まで思い出すかもしれない。

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