FeliscutusverX さんの記事に触発されて。
僕もフランシス・プーランクって、どちらかというと苦手な作曲家で、やっぱりあの「妙な軽さ」になんだか戸惑ってしまう……ときに苛立つことさえある(笑)。たまに聴いたりするのが《スターバト・マーテル》や《グローリア》のような宗教音楽──さすがに、(プーランクにしては)厳粛さが感じられ、特に前者の美しさは絶品だと思う。後はストラヴィンスキーの《ペトルーシュカ》のような協奏舞踊曲《オーバード》──とりわけピアノの輝かしい技巧が披露される第一楽章「トッカータ」──ぐらいか。
ソロのピアノ曲はパスカル・ロジェのCDで一通り聴いたのだけれども……代表作と言われる《ナゼルの夜》からしてどうもピンとこなかった。ただ、その中の一曲、即興曲第15番《エディット・ピアフ讃》は、ちょっといいな、と思った。
Poulenc XV Improvisation HOMMAGE A EDITH PIAF
この曲──たしかに哀愁を帯びたメロディがとても美しいのだけれども、そこにはベートーヴェンやセザール・フランクのような「肉感的な重さ」はあまり感じられなくて、やはりどこか「軽快さ」がある。そこがプーランクの魅力なんだろうな、と。
- アーティスト: ロジェ(パスカル),プーランク
- 出版社/メーカー: ポリドール
- 発売日: 1996/01/25
- メディア: CD
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