HODGE'S PARROT

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Violin

ヴィヴァルディ≪調和の霊感≫

寒い。小池真理子の『死に向かうアダージョ』──緊迫感が高まったところで主人公がほうじ茶を飲みたくなるシーンを、ふと思い出した。 で、トーマソ・アルビノーニの≪弦楽とオルガンのためのアダージョ≫を聴こうとCDを探していたら、目に入ったのが、イタリ…

シュロモ・ミンツのヴァイオリンソナタ集

シュロモ・ミンツの奏でるヴァイオリンの音色に酔っている。古今のヴァイオリン・ソナタの最高峰だと断言したい、セザール・フランクのソナタを始め、ラヴェル、ドビュッシー、フォーレetc……。もちろんイェフィム・ブロンフマンのピアノもミンツに伍して素晴…

「美しい音」 クリスチャン・フェラスのブラームス

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲アーティスト: フェラス(クリスチャン),ブラームス,カラヤン(ヘルベルト・フォン),ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,バルビゼ(ピエール)出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック発売日: 2006/11/08メディア:…

エルンスト『シューベルトの《魔王》による大奇想曲』

ワディム・レーピンの『妖精の踊り〜華麗なるヴィルトゥオーゾの世界』(Tutta bravura)を聴く。パガニーニやサラサーテといった超難曲ばかりを集めた強気の選曲で、ストラディヴァリウス「ルビー」(Ruby, 1708年製)を掻き鳴らす。ピアノはアレクサンドル…

のだめ、シューマンを弾く

18日放映のTV版『のだめカンタービレ』第10話は面白かった! 高橋紀之のキャラが原作通り披露されていたし、何よりも音楽が充実していた。さすがフジテレビだ。何と言っても野田恵が「マラドーナ・ピアノ・コンクール」で弾く、シューマンのピアノソナタ第…

庄司紗矢香のベートーヴェン、樫本大進のベルク

『N響アワー』で庄司紗矢香のベートーヴェンと樫本大進のアルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲をやっていた。ベートーヴェンではロジャー・ノリントンの指揮の下、ピリオド奏法を取り入れ、しかもカデンツァは庄司の自作というもの。とても「自然な」カデン…

レオニード・コーガンBOX SET

ソ連ウクライナ出身のヴァイオリニスト、レオニード・コーガン(Leonid Kogan、1924-1982)の10枚組ボックスセットをやっと9割ほど聴いた……かな。Brilliant のこの「HISTORIC RUSSIAN ARCHIVES」シリーズ、貴重な録音があったりして凄く嬉しいんだけど、買…

ハイフェッツの《シャコンヌ》、ミルシテインのパガニーニ

YouTube にハイフェッツの弾くバッハの《シャコンヌ》があった。必見。とくに4分30秒からの右手のボーイングは圧巻だ。まさに妖刀の切れ味。 http://www.youtube.com/watch?v=R_1hS5LeBm0 もう1曲は、パガニーニのあの有名なカプリースの第24番。なぜ…

クロイツェル教本より

『のだめカンタービレ』の影響で、またヴァイオリンを弾きたくなった──きちんと先生について練習したい、オーケストラで演奏したい。 というわけで、練習曲の楽譜を引っ張り出してきた。『フリマリー』『カイザー』『クロイツェル』『セビシック』……。ISE(ヴ…

ストラディヴァリウスのABC

ヴァイオリンと言えばストラディヴァリ、というくらい、ストラディヴァリは楽器市場の最強ブランドであるが、アントニオ・ストラディヴァリが製作したヴァイオリンは約1200、うち現存するのは約600、しかも良好な演奏状態を保っているのは、それよりずっと少…

シゲティのBWV1052 失われたヴァイオリン協奏曲を求めて

10枚組1500円前後という超バジェットプライスが売りの「Membran/ドキュメント」レーベルから、往年のヴァイオリニストの演奏を収めたボックスセット『MASTERS OF THE STRINGS』を聴く。 1930年から40年代の録音──つまり著作権切れのもの──なので当然モノラ…

ヒラリー・ハーンのプロコフィエフ

を、『N響アワー』で見た。むろん、バッハもベートーヴェンもブラームスも素晴らしいのだが、近現代の音楽では、ハーンのその冴えた技巧があますところなく発揮されるのが、見て・聴いて取れる。 いつもは──とくにダジャレを──外しまくっている池辺晋一郎氏…

レオニダス・カヴァコス&ピョートル・アンデルジェフスキ

Overture / Concerto / Fantasia / Symphonyアーティスト: Stamitz,Haydn,Henze,Mozart,Kavakos出版社/メーカー: Orfeo D'or発売日: 2005/03/29メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る 昨日(2006年1月22日)NHK「芸術劇場」でやって…

庄司紗矢香のブラームス

いま「NHK音楽祭スペシャル2005ハイライト」を観ていたのだが、庄司紗矢香のブラームスのヴァイオリン協奏曲は素晴らしかった。 アラン・ギルバート指揮&北ドイツ放送交響楽団が、「ドイツのオーケストラ」のイメージのそのものの重厚さで先制し、そこに庄…

ベンヤミン・シュミット

「現代ウィーンを代表する俊英ヴァイオリニスト」ベンヤミン・シュミット(Benjamin Schmid)によるバッハを聴いた。OEHMS 盤「ヴァイオリンのための作品全集/Bach: Complete Works for Violin」。 バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲)ア…

シマノフスキのマストバイ/マストバイのシマノフスキ

カロル・シマノフスキのピアノ独奏曲集&ヴァイオリンとピアノのための作品集が EMI から再発売された。二枚組みのバジェットプライスでだ。螺旋階段のジャケットカヴァーも印象的で、シマノフスキの官能的で眩暈を誘うような作風にとても合っている。Piano …

ジョシュア・ベルのインタビューより

断トツのイケメン・ヴァイオリニスト、ジュシュア・ベルのインタビューが『レコード芸術』(2005年9月号)に載っていた。注目したいのは、彼の楽曲に対する「解釈」についての発言だ。ベルは最近、チャイコフスキーの協奏曲をマイケル・ティルソン・トーマス…

ヒラリー・ハーン、音程がキマりすぎている

『N響アワー』でヒラリー・ハーンの演奏を聴いた。曲はプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第一番。 凄い演奏だった。テクニックが素晴らしい。何より「音程」が──言い方は悪いかもしれないが──ピアノのように明快だ。ミスもまったくと言ってよいほどなかっ…

The Strad

ヴァイオリン及び弦楽器に関する情報と言えば、「The Strad magazine」がある。弦楽器専門の月刊誌だ。最近はどうかわからないが、以前はタワーレコードで手に入った。「The Strad」のサイトを見ると、最新号の表紙はジャクリーヌ・デュ・プレ。タイトルの「…

Violinist.com

最近のシュロモ・ミンツがどうしているのかと思ってネットで調べていたら、ヴァイオリニストに関する「総合サイト」があった。その名も Violinist.com 。http://www.violinist.com/ヴァイオリニストの情報やCDのレビュー、そして「ヴァイオリン・ブログ」な…

エリザベート王妃国際音楽コンクール

ヴァイオリンの話題続きで。 ベルギーで開催されているエリザベート音楽コンクール(The Queen Elisabeth Competition)。今年はヴァイオリンのコンペティションだった。それで早速ニュースが。 バイオリンの松山さんが入賞=エリザベート音楽コンクール 日…

シュロモ・ミンツ

AccuRadio を聴いていたらパガニーニの『24のカプリース』が流れてきた。 難曲を物ともしない技巧、だが決して仰々しくなく、どちらかというと端正なスタイル。何よりヴァイオリンの音色が美しい。 誰かな、と見たら、シュロモ・ミンツ(Shlomo Mintz)だっ…