HODGE'S PARROT

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piano

シグナルからシンボルへ 〜 トッカータのフーガ(ホ短調、BWV914)より

「フーガの何たるかも、簡単に説明したい」(ダグラス・R・ホフスタッター)……というより昨日書いた、僕の大好きなヨハン・セバスティアン・バッハの《トッカータ ホ短調 BWV914》のグッドな演奏が YouTube にあったので貼っておきたくなった。聴いてね。 …

アンジェラ・ヒューイットのJ.S.バッハ《トッカータ》

最近、僕がとても気に入っているCDは、カナダ出身のピアニスト、アンジェラ・ヒューイット(Angela Hewitt、b.1958)によるヨハン・セバスティアン・バッハの『トッカータ集』だ。Toccatasアーティスト: J.S. Bach出版社/メーカー: Hyperion UK発売日: 200…

中國鋼琴名曲集

你好! 中国では春節(Chinese New Year、旧正月)ですね──そのため、今日は、北京・上海からの電話も漢字だらけのメールもぜんぜんなかった。 僕も気分は正月(ちなみに今日のランチは、もちろん中国料理)。というわけで、陳潔(Jie Chen、ジー・チェン)…

音楽コメディ 〜 ラフマニノフの手はデカかった。

Igudesman & Joo という、ヴァイオリンとピアノのデュオに注目したい。 YouTubeでの再生回数をみると、二人は、かなり有名な音楽家なのだろう。とにかく彼らの息の合ったプレイは実に楽しい! 例えば、二人の「共同作業」によるラフマニノフの見事な演奏。 R…

グリーグのピアノソナタ

ノルウェーといえば、僕にとっては、何といっても作曲家のエドヴァルド・グリーグ(Edvard Grieg、1843 - 1907)だ。というわけで、YouTube にあった《ピアノソナタホ短調 Op.7》のグッドな演奏を──グリーグ似のピアニストで。 Grieg - Piano Sonata, Op. 7 …

J.S.バッハ 《ヴァイオリンとピアノのためのソナタ》

ヨハン・セバスティアン・バッハのヴァイオリンソナタ(大好き!)の演奏が YouTube にあった。 J.S.Bach Sonata I BWV 1014 (I.Adagio) J.S.Bach Sonata VI BWV 1019 (II. Largo) J.S.Bach Sonata V BWV 1018 (I. Largo) これ、ヴァイオリンとピアノのデュ…

プーランクの即興曲第15番

FeliscutusverX さんの記事に触発されて。 僕もフランシス・プーランクって、どちらかというと苦手な作曲家で、やっぱりあの「妙な軽さ」になんだか戸惑ってしまう……ときに苛立つことさえある(笑)。たまに聴いたりするのが《スターバト・マーテル》や《グ…

完璧さへの奇行に満ちたロマンス ミケランジェリ

Arturo Benedetti Michelangeli Vol.2アーティスト: Arturo Benedetti Michelangeli,Wolfgang Amadeus Mozart,Johannes Brahms,Ludwig van Beethoven,Claude Debussy,Frederic Chopin,Edvard Grieg,Robert Schumann,Ottorino Respighi,Domenico Scarlatti出…

ブラームスの《シューマンの主題による変奏曲》

ドイツのピアニスト、ゲルハルト・オピッツ(Gerhard Oppitz、b.1953)によるヨハネス・ブラームスのピアノ独奏作品全集を聴いている。録音は1989年──その風貌からしてなんだかとても貫禄があるオピッツであるが、意外に「若い」ときの演奏と言えるだろう。C…

パールマン、ボレット、ジュリアードSQのショーソンとフランク

ショーソン:コンセール/フランク:ピアノ五重奏曲アーティスト: ジュリアード弦楽四重奏団,ショーソン,フランク,パールマン(イツァーク),ボレット(ホルヘ)出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ発売日: 2001/05/16メディア: CD購入: 2人 クリック: 1…

Bach rocks! ラベック姉妹のバッハ

すごくエキサイティングなヨハン・セバスティアン・バッハの音楽が YouTube にあった。BWV1065 ──通常、「4台のチェンバロのための協奏曲」と呼ばれる作品だ。 Bach Concerto in A Minor BWV 1065 見てわかるように、映像にはカティア&マリエル・ラベック/…

デュオ・ダコールの《アーメンの幻影》と《大フーガ》

ロベルト・シューマンの連弾&二台ピアノのための作品集がとても印象的だった──珍しい選曲というだけではなく、演奏もすこぶる充実していた──デュオ・ダコール(Duo d'Accord)による、オリヴィエ・メシアンの《アーメンの幻影》とベートーヴェンの《大フー…

小林五月/シューマン ピアノ作品集IV

幻想小曲集 [シューマン ピアノ作品集IV]アーティスト: 小林五月,ロベルト・シューマン,----出版社/メーカー: ALM RECORDS発売日: 2008/04/07メディア: CD クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る 目に入ったとき、これが、《謝肉祭》や《交響的練…

グラナドス - ゴイェスカス

Iberia / Goyescasアーティスト: Enrique Granados,Isaac Albéniz,Alicia de Larrocha出版社/メーカー: Decca発売日: 1997/06/10メディア: CD購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (3件) を見るときどき、ある印象的なメロディーがふと頭に浮かんで…

ベロフ/メシアン《世の終わりのための四重奏曲》

ミシェル・ベロフ(Michel Béroff、b.1950)の弾くオリヴィエ・メシアンの曲はやはりいいな、と《世の終わりのための四重奏曲》(Quatuor pour la Fin du Temps、1941)を聴いた。エーリッヒ・グルーエンベルク/Erich Gruenberg(ヴァイオリン)、ジェルヴ…

エマールの『メシアンへのオマージュ』を聴いて

Hommage a Messiaenアーティスト: Pierre-Laurent Aimard出版社/メーカー: Deutsche Grammophon発売日: 2008/10/14メディア: CD クリック: 7回この商品を含むブログ (4件) を見るピエール=ロラン・エマール/Pierre-Laurent Aimard によるオリヴィエ・メシア…

「ラチュウミア聴こっ!」を読もっ!

フランスのピアニストで現代音楽を得意としているウィレム・ラチュウミア/Wilhem Latchoumia について書いたエントリーに、NOBOBON さんという方がコメントをしてくださった──NOBOBON さん、ありがとうございます。Piano & Electronic Soundsアーティスト:L…

「シューマンを聴きながら」2

再び、フェルナン・クノップフ(Fernand Khnopff、1858-1921)の絵画『シューマンを聴きながら』を見つめながら、シューマンの音楽を聴きたくなった。 En écoutant du Schumann/listening to Schumann *1 音楽的人間は鳥の中で脱領土化する。そのとき鳥それ…

ゲンリヒ・ネイガウスの『クライスレリアーナ』とサマセット・モームの『サミング・アップ』

DENON の「ロシア・ピアニズム名盤選-14」*1は、ゲンリヒ・ネイガウス(Heinrich Neuhaus/Genrich Gustawowitsch Neigaus、1888 - 1964)によるロベルト・シューマンの『クライスレリアーナ』とフランツ・リストのピアノ協奏曲第2番が収録されている。素晴…

須藤千晴@渋谷

タワーレコード渋谷店に行ったら、ちょうど須藤千晴のミニコンサートが開かれていた。曲は、彼女のソロ・アルバム『Preludes』に収録されている、ショパンとスクリャービンの《24のプレリュード》から。プレリュードアーティスト: 須藤千晴出版社/メーカー: …

ウィレム・ラチュウミアの「ピアノと電子音響」

Piano & Electronic Soundsアーティスト:Latchoumia, Wilhelm発売日: 2008/05/19メディア: CD まずルックスに惹かれたのが正直なところ。Sisyphe レーベル? 手に取って見ると、ルイジ・ノーノの《…苦悩に満ちながらも清朗な波…》が収録されている。ノーノを…

だれがこの厄介な「春の祭典」を書いたのか〜ヘンリー・カウエル

アメリカにおける「新音楽」(new music)のグル的存在で、ジョン・ケージやルー・ハリソンの師であったヘンリー・カウエル(Henry Cowell、1897 - 1965)のディスクがナクソクから出ている。Continuum Portrait 1発売日: 2005/02/22メディア: CDContinuum P…

ジュリアス・カッチェンのブラームスとシューマン

『レコード芸術』の「レコード・イヤーブック2008」眺めていたら、昨年はブラームスのピアノ協奏曲の「新譜」がリリースされていなかったことに気がついた。マイナーな海外レーベルからは出ているのかもしれないが、少なくとも、大手レーベルからは出ていな…

『フーガの技法』と『クロイツェル・ソナタ』

NHK教育の「芸術劇場」を観た。最初の公演がピエール=ローラン・エマール/Pierre-Laurent Aimard のピアノ・リサイタルで、曲は J.S.バッハの『フーガの技法』全曲。帰宅が遅れて途中からだったのだが、大好きなバッハの作品をエマールのピアノで、その演…

電気昆虫の夜、ジョージ・クラムの《ブラック・エンジェルズ》

凄い動画にぶちあたった。アメリカの作曲家、ジョージ・クラム(George Crumb、b.1929)の《ブラック・エンジェルズ》*1の演奏だ。George Crumb, BLACK ANGELS - Departure 空間を引き裂くような痛切な音響──まさに電気昆虫(electric insects)の蠢き。クラ…

ヘルベルト・シュッフのシューベルト&ラッヘンマン

シューマンの《クライスレリアーナ》とラヴェルの《鏡》をカップリングし、その二つの音楽に秘める暗い幻想を精妙に表現したピアニスト、ヘルベルト・シュッフ(Herbert Schuch、b.1979)の待望の新録音が出た。シューベルトとヘルムート・ラッヘンマン(Hel…

マイク・オールドフィールドの『チューブラー・ベルズ』

Tubular Bellsアーティスト:Oldfield, Mike,Piano Ensemble発売日: 2008/04/01メディア: CDクラシック音楽売り場で見かけて購入。あの映画『エスソシスト』のメインテーマとも言うべきマイク・オールドフィールド/Mike Oldfield の『Tubular Bells, Part 1…

アンドラーシュ・シフ ピアノ・リサイタル

NHK教育「芸術劇場」でアンドラーシュ・シフ(András Schiff、b.1953)のリサイタルを観た。曲は、 シューマン : 蝶々 Op.2 ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ 第17番 ニ短調 Op.31-2「テンペスト」 シューマン : 幻想曲 ハ長調 Op.17 ベートーヴェン : …

ジャン=イヴ・ティボーデの『Aria - Opera Without Words』

先週は宗教音楽(の大曲)ばかり聴いていたので、今週は世俗的でちょっと気楽な音楽を聴きたくなった。それでこれ。Aria: Opera Without Wordsアーティスト: Alfred Grünfeld,Camille Saint-Saëns,Erich Wolfgang Korngold,Giacomo Puccini,Giovanni Sgambat…

超絶技巧練習曲《マゼッパ》

フランツ・リストの『超絶技巧練習曲』の中でも、とりわけ技術的・肉体的困難を極める第4番《マゼッパ》の素晴らしい演奏が YouTube にあった。 Liszt "Mazeppa" これには見入ってしまった。 YouTube にはベレゾフスキーの快演もあるけれど、このピアニスト…