HODGE'S PARROT

はてなダイアリーから移行しました。まだ未整理中。

music

ブラームス-ファンタジー

カルロ・マリア・ジュリーニ指揮&ロサンジェルス・フィルハーモニック管弦楽団による、ブラームスの交響曲第1番ハ短調 Op.68 を聴く。ジュリーニのブラームスと言えば、ウィーン・フィルとの演奏のほうが有名だと思うが、LA Phil との1982年の録音も僕は気…

ミロシェ・ポポヴィチのシューマン

ミロシュ・ポポヴィチ(Milos Popovic、b.1985)のロベルト・シューマン作品集を聴いた。ポポヴィチはベオグラード(彼は1985年生まれだから当時はまだ存在していたユーゴスラビアという国の首都)に生まれ、現在はセルビアとベルギー*1の二つの国籍を有して…

パスカル・デュサパン『作曲のパラドックス』

フランスの作曲家パスカル・デュサパン(Pascal Dusapin、b.1955)による『作曲のパラドックス』を読んだ(再読)。この本は、以前も書いたように、コレ―ジュ・ドゥ・フランスの開講講義の講義録で、このときデュサパンはコレ―ジュ・ドゥ・フランスの教壇に…

ソラブジのピアノソナタ第2番

パールシーの血を引くイギリス生まれの作曲家、カイホスルー・シャプルジ・ソラブジ(Kaikhosru Shapurji Sorabji、1892 - 1988)といえば、ゾロアスター教(拝火教)である。善神アフラマズダと悪神アンラマンユの戦い……。長大な演奏時間を要する超人的なま…

デイヴィッド・セオドア・シュミットのメンデルスゾーン、シューベルト、ブラームス

ドイツのピアニスト、デイヴィッド・セオドア・シュミット(David Theodor Schmidt、b.1982)の演奏によるロマン派のピアノ曲を収録したアルバムを聴いた。Sony Classical との独占契約(exclusive recording contract)第一弾のレコーディングようだ。Mende…

ミトロプーロス版《弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調》

Beethoven & Verdi;Quartets Arrアーティスト: Beethoven,Verdi,Vpo,Previn出版社/メーカー: Polygram Records発売日: 2000/08/08メディア: CD購入: 2人 クリック: 9回この商品を含むブログ (1件) を見る 弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調といったら……もちろんベ…

ミトロプーロスとロイプケのピアノソナタ

久しぶりにディミトリ・ミトロプーロス作曲のピアノソナタを聴いてみた。フランスのダンテ・レーベルから出ていたジェフリー・ダグラス・マッジ/Geoffrey Douglas Madge による演奏で、これが初めての全曲演奏のレコーディングであった(DANTE PSG9010)。…

レオニダス・カヴァコスのベルクとタレガ

ミトロプーロスの動画はないかな、と YouTube を探してみたが「動・画」はなかった。その代わりに、同じギリシア出身の音楽家ということで、related からヴァイオリニストのレオニダス・カヴァコスの映像がヒットした。 Leonidas Kavakos これはインタビュー…

マーラー版《死と乙女》と《セリオーソ》

グスタフ・マーラーの編曲による弦楽四重奏曲の傑作──シューベルトの《死と乙女》D.810 とベートーヴェンの《セリオーソ》Op.95 を聴いた。演奏は、マルコ・ボーニ/Marco Boni 指揮、コンセルトヘボウ室内管弦楽団(ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のメ…

ハイドン 《十字架上のキリストの最後の7つの言葉》

Haydn: the Seven Last Wordsアーティスト: Joseph Haydn,Nikolaus Harnoncourt出版社/メーカー: Elatus発売日: 2003/11/10メディア: CD クリック: 10回この商品を含むブログ (1件) を見る没後200年のメモリアル・イヤーにあたる、ヨーゼフ・ハイドン(Josep…

フレディ・ケンプのシューマン

ロベルト・シューマンの《謝肉祭 Carnaval》 Op.9 は、もう聴き飽きたかな……なんて思っていたけれど、それでも聴きはじめると、これが凄くよくて、その小宇宙に引きこまれ、血沸き肉踊り、あっというまに30分が過ぎていた。すこぶる快感。やっぱり名曲だな、…

シグナルからシンボルへ 〜 トッカータのフーガ(ホ短調、BWV914)より

「フーガの何たるかも、簡単に説明したい」(ダグラス・R・ホフスタッター)……というより昨日書いた、僕の大好きなヨハン・セバスティアン・バッハの《トッカータ ホ短調 BWV914》のグッドな演奏が YouTube にあったので貼っておきたくなった。聴いてね。 …

アンジェラ・ヒューイットのJ.S.バッハ《トッカータ》

最近、僕がとても気に入っているCDは、カナダ出身のピアニスト、アンジェラ・ヒューイット(Angela Hewitt、b.1958)によるヨハン・セバスティアン・バッハの『トッカータ集』だ。Toccatasアーティスト: J.S. Bach出版社/メーカー: Hyperion UK発売日: 200…

東独の音2 シューマンの室内楽集

キングレコードから出ている「ドイツ・シャルプラッテン」シリーズより、ロベルト・シューマンの室内楽集を聴いた。演奏は、アマデウス・ウェーバージンケ/Amadeus Webersinke(ピアノ)、ペーター・ダム/Peter Damm(ホルン)、ディートマール・ハルマン…

中國鋼琴名曲集

你好! 中国では春節(Chinese New Year、旧正月)ですね──そのため、今日は、北京・上海からの電話も漢字だらけのメールもぜんぜんなかった。 僕も気分は正月(ちなみに今日のランチは、もちろん中国料理)。というわけで、陳潔(Jie Chen、ジー・チェン)…

エリザベト・ジャケ=ド=ラ=ゲールのクラヴサン組曲

Harpsichord Suites 1-6アーティスト: Elisabeth-Claude Jacquet de la Guerre,Elizabeth Farr出版社/メーカー: Naxos発売日: 2005/11/15メディア: CDこの商品を含むブログ (1件) を見る ヨハン・セバスティアン・バッハの《リュート=ハープシコードのため…

中国最大のパイプオルガン

上海にある中国最大のパイプオルガンに関する映像が YouTube にあった。 Largest Pipe Organ in China [上海东方艺术中心/上海東方芸術センター/Shanghai Oriental Art Center] http://www.shoac.com.cn/ http://www.culture.sh.cn/english/vsorts_detail.…

音楽コメディ 〜 ラフマニノフの手はデカかった。

Igudesman & Joo という、ヴァイオリンとピアノのデュオに注目したい。 YouTubeでの再生回数をみると、二人は、かなり有名な音楽家なのだろう。とにかく彼らの息の合ったプレイは実に楽しい! 例えば、二人の「共同作業」によるラフマニノフの見事な演奏。 R…

グリーグのピアノソナタ

ノルウェーといえば、僕にとっては、何といっても作曲家のエドヴァルド・グリーグ(Edvard Grieg、1843 - 1907)だ。というわけで、YouTube にあった《ピアノソナタホ短調 Op.7》のグッドな演奏を──グリーグ似のピアニストで。 Grieg - Piano Sonata, Op. 7 …

バリオス《郷愁のショーロ》

ジョン・ウィリアムズ/John Williams の70年代の映像が YouTube にあった。この音楽に耳を澄ませて欲しい。 Choro de saudade - Agustin Barrios 曲は、アルバン・ベルクと同年に、南米はパラグアイで生まれたアグスティン・バリオス(Agustín Pío Barrios…

《タンゴ・エン・スカイ》と《アッシャー・ワルツ》

チュニジア出身のローラン・ディアンス(Roland Dyens、b.1955)作曲による凄くカッコいい、グッとくる、胸を熱くする……飛び切りのギター曲《タンゴ・エン・スカイ/Tango en Skaï》の演奏が YouTube にあった。 Roland Dyens Tango en skai いい曲だな。グ…

「シューベルトの」幻想 / White on White

やっぱり……アドルノって嫌いかもしれない(笑)。 最後の休みなので──昨日はバーゲンで疲れたので──今日はじっくりと大好きなシューベルトの音楽を聴いた。 まずは、ルノー&ゴーティエ・カプソンとフランク・ブラレイによる《ピアノ三重奏曲》。Schubert: P…

メンデルスゾーン《エリア》

2009年はフェリックス・メンデルスゾーン(Felix Mendelssohn、1809 - 1847)の生誕200周年にあたる。ということで、普段なかなか聴きとおせないメンデルスゾーンの大作、《エリア/Elias》Op.70 を聴いた。旧約聖書の『列王記』に登場するユダヤ人の預言者…

2008年に買った新譜より

サイコロのようなボックスセットや旧譜の再発売が手頃な価格で手に入るようになって、それはそれでとても嬉しいのだが、やはり同時代のアーティスト(演奏家、作曲家含め)による新録音をもっと聴きたいなと思った。というわけで、今年購入した新譜の中で、…

エリオット・カーターのエスプリ・リュド/エスプリ・ドゥ 

まだ間に合うか──と、アメリカの作曲家エリオット・カーター(Elliott Carter、b.1908)のディスクを一枚取り上げておきたい。ピエール・ブーレーズ指揮、アンサンブル・アンテルコンタンポランの演奏によるものだ。Carter: Oboe Concerto / Espirit Rude発…

メータ&LA Phil の『不滅』『法悦の詩』

ズービン・メータ指揮、ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団による、カール・ニールセンの交響曲第4番『不滅/The Inextinguishable』とアレクサンドル・スクリャービンの『法悦の詩/Le poème de l'extase』をカップリングしたCDを聴いた。若き日のメ…

牧神の午後への前奏曲

クロード・ドビュッシーの《牧神の午後への前奏曲》をバレエ化した映像が YouTube にあった。かの有名なヴァーツラフ・ニジンスキー(Vaslav Nijinsky、1890 - 1950)の振り付けによる『牧神の午後』(L'après-midi d'un faune)を再現したもののようだ。 L'…

カイヤ・サーリアホの《シモーヌの受難》

フィンランドの作曲家カイヤ・サーリアホ(Kaija Saariaho、b.1952)のオラトリオ《シモーヌの受難》(La Passion de Simone、2006)が、今年2008年の8月にアメリカで初演された。《La Passion de Simone》は、フランスの哲学者シモーヌ・ヴェイユ(Simone W…

ブーレーズ《レポン》

うわ! ピエール・ブーレーズの《レポン》(Répons、1980-84)じゃないか! しかも「音響のイメージ」(位置、空間)が図示されているし──とりわけ 6:20 過ぎからの色彩感がたまらない! Boulez: "Repons" 1/5 Boulez: "Repons" 2/5 40年代50年代の厳格なセ…

ヴィタール・ユリアン・フレイの『ザ・イタリアン・コネクション』

Bach: 7 Concerto Transcriptionsアーティスト: Vital Julian Frey出版社/メーカー: Deutsche Harmonia Mundi発売日: 2007/11/22メディア: CD クリック: 10回この商品を含むブログ (1件) を見る チェンバロによるヨハン・セバスティアン・バッハだ。そして、…