HODGE'S PARROT

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メータ&LA Phil の『不滅』『法悦の詩』



ズービン・メータ指揮、ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団による、カール・ニールセン交響曲第4番『不滅/The Inextinguishable』とアレクサンドル・スクリャービンの『法悦の詩/Le poème de l'extase』をカップリングしたCDを聴いた。若き日のメータの(スクリャービンは1967年、ニールセンは1974年録音)、飛ぶ鳥を落とすかのような勢いのある演奏──何といっても『不滅』と『法悦の詩』というオーケストラが豪快に鳴り響く音楽に、耳を奪われる。一言、カッコいい演奏だ。グッとくる。
ディスクは豪 DECCA の ELOQUENCE シリーズのものだ*1。ローカルリリースなのか、国内 Amazon には(まだ)見当たらないようであるが、輸入CD店では手に入るだろう。
↓ が、そのカヴァーだ。


実はこのジャケットカヴァーの絵に興味を惹いて、このCDを買ったのだった──誰の作品なのだろう、この非常に荒々しいタッチで描かれた男性ヌードは、と。メジャーネームならいざ知らず、そうではない現代音楽や現代アートなんて、これまでも、ほんのちょっとした偶然の出会いに拠っているといっても過言ではない。だからその分「出会い損ね」も無数にあるのだろう。だから、ちょっとでも気になったら、その出会いを大切にしたいと思った──クルージングスペースでの眼が合ったときの「出会い」のように。しかも「消し去り難きもの」と「ポエム・オブ・エクスタシー」という文字情報も、それを後押しした。

ラッキーなことに、このCDには、若く精悍な顔立ちの指揮者メータの写真と、カヴァーを描いた画家 Robert Kleinboonschate についての情報が載っていた。それによると、Robert Kleinboonschate は1958年にオランダに生まれ、1971年にオーストラリアに移ったアーティストで、Albury Art Award(1980)、Centralian Advocate Art Award(1981,1993)、Northen Territory Art Award(1993)、Alice Prize*2(1994)に名を馳せている。
風景画家としてのほうが有名であるらしく、CDのジャケットに使用された人体の素描画は、彼にとってマイナーな仕事のようだ──だが、僕の触覚にピンときたのは、彼のそのマイナーな方の仕事に拠ってだった。
↓ の Rushcutters Bay Gallery(RB Gallery)で、その作品のいくつかを見ることができる。

[Rushcutters Bay Gallery]



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