HODGE'S PARROT

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Magazine

「君が代」、音楽としての出来ばえはどうなのか

長木誠司責任編集『季刊 エクスムジカ(ExMusica)』のプレ創刊号(3/2000)の特集は「国家・音楽」であった*1。 特集論文のラインナップは、 細川周平 踊るナショナリズム 「東京音頭」の輪と櫓 橋爪大三郎 「君が代」を考える 奥中康人 国民のつくりかた …

「いい子ちゃん」バトラーへの批判

『現代思想』のジュディス・バトラー特集の「討議」で、レオ・ベルサーニによるバトラーへの批判が取り上げられていた。 竹村 たしかベルサーニだったと思いますが、バトラーについて、セクシュアリティに潜むおぞましくも恍惚的なものを語らない「いい子ち…

「線を引く」政治的勇気を持つこと ジュディス・バトラーの議論から

YouTube に海外ドラマ(24、ザ・ホワイトハウス、プリズン・ブレイクetc)、それに古楽といった新しく広大なエンターテイメントに足を踏み入れた結果、読書量が落ちるのは必然だろう。これにナップスターが加わったら……。 というわけで、ナップスターに正式…

極右の言い分 ルペン党首インタビュー

英『ガーディアン』の記事にもあるように、フランスの極右政党・国民戦線の支持は、ここのところ増加しているようだ。 その国民戦線の党首ジャン・マリー=ルペン(Jean-Marie Le Pen)──2007年の大統領選への出馬も早々と表明した──のインタビュー記事が『…

レコード芸術「シューマンとその時代」

『レコード芸術』最新号(2006年10月号)は、待望のシューマン特集。2006年はロベルト・シューマン没後150年という記念すべきシューマン・イヤーなのに、レコ芸では、これまでモーツァルトの特集ばっかり……でもショスタコーヴィチは特集があったのに……と憤り…

ベストセラーのギュンター・グラス

コメント欄でも書いた、クリスティーナ・アギレラの『ニューズウィーク』(2006─8・30)の記事を読み、別のページをめくると、ギュンター・グラスの記事があった。「Periscope」(潜望鏡)のところだ。 タイトルは、”「ナチス告白」でベストセラー?”という…

テロ時代の思想戦 〜そこにどんな「利害」があるのか

ローマ教皇ベネディクト16世のイスラム聖戦批判発言に関する記事。 イスラム世界、一斉に反発 ローマ法王発言 [goo ニュース/共同通信] ローマ法王ベネディクト16世がイスラム教の「ジハード(聖戦)」を批判したとしてパキスタン下院が15日、全会一致…

エスクァイア特集「発見、クラシック音楽」

久しぶりに『Esquire 日本版』を買った(2006年9月号)。クラシック音楽の特集を組んでいるからだ。Esquire (エスクァイア) 日本版 2006年 09月号 [雑誌]出版社/メーカー: エスクァイア マガジン ジャパン発売日: 2006/07/24メディア: 雑誌購入: 1人 クリッ…

『英語青年』9月号はヘンリー・ジェイムズ特集

英語・英米文学研究誌『英語青年』(研究社)の9月号の特集は、なんとヘンリー・ジェイムズ! http://www.kenkyusha.co.jp/guide/mag/sei-hen.html#jigou 執筆者は、折島正司、竹村和子、市川美香子、佐々木徹、本合陽、水野尚之、平石貴樹(以上敬称略)。 …

彼が政治行動を起こすとき、彼が政治行動を起こさないとき

『現代思想』1984年10月号・特集「フーコーは語る」より、アンドレ・グリュックスマンの『<測量士>フーコー』。 1984年は言うまでもなくフーコーが亡くなった年。これはグリュックスマン(André Glucksmann)が仏『リベラシオン』紙に寄せたフーコー追悼文…

キャリア女性は欧州より米国のほうが働きやすい

『ニューズウィーク日本版』(2006-3・8号)より、ラーナ・フォルーハー「女性にやさしいなんて嘘だった?」(Myth & Reality)。男女平等が実現したと思われているヨーロッパで、キャリアウーマンが苦難を強いられている、という内容だ。女性がトップの地…

「最後のタブー」イスラエル・ロビー

『クーリエ・ジャポン』(6.15/2006#014号)の特集に「アメリカ”最後のタブー” イスラエル・ロビー「陰の権力」」(The United States of Israel ?)という記事が載っている。興味深く読んだ。COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2006年 6/15号出版社/メー…

使えない大卒 〜インドの場合

最新の『ニューズウィーク日本版』(2006-6・7号)のカヴァーストーリーは、「学歴難民クライシス」なのだそうだが、こちらはまだ読んでいないので、関連記事を同じ『ニューズウィーク』の2005-12・28/2006-1・4号より。●あふれ出る「使えない大卒」(The U…

ロシア、高まるスターリンへの評価

欧米の政策決定者はロシアにおける民主体制の弱さを伝える不快なニュースをむしろ無視しようとしているかにみえる。こうした姿勢が、06年7月にサンクトペテルブルクで開催が予定されている、次のG8サミットまでに見直されそうな気配もない。 米軍がイラクに…

フィルムノワールの逃走論

『ミステリマガジン』(1992年5月号)に大沢在昌と北上次郎の対談が載っている。「フィルム・ノワールの魅力を探る ジャック・ベッケルの世界」と題された「フランスの犯罪映画」フィルム・ノワールに関するものだ。対談の最後に、シネ・ヴィヴァン六本木で…

”yes” vol.3 の表紙は松田聖子

タワーレコードのLGBT 向けライフスタイルマガジン「yes」の第3号が6月17日に発売される。 で、表紙はなんと松田聖子。ゲイに大人気の「僕たちの/私たちのディーヴァ」SEIKO。巻頭インタビュー&グラビア付きだ。Seiko Matsuda (完全生産限定盤)アーティス…

西欧の核の下に、オランダ病

井家上隆幸『20世紀を冒険小説で読む』の第37回「核戦争の危機」(『ミステリマガジン』1994年9月号)。 扱われている情勢は、1980年代初頭のヨーロッパ。ソ連は戦域核「SS20」を配備、ヨーロッパを攻撃目標としている。一方、NATO側は、この措置に対抗す…

独政府、「ヘロイン療法」検討中

ドイツ政府が、長期的な薬物中毒者に対し「体調改善」を目的とした無料のヘロイン提供を検討しているというニュース。 ドイツ政府、薬物中毒者への「ヘロイン療法」検討中 [ロイター/Yahoo! ニュース] 社会民主党(SPD)のベーツィング議員によれば、 「…

ニューズウィークはスーパーマン特集

『ニューズウィーク日本版』(2006-5・3/10号)は、恒例の映画特集「シネマ!シネマ!シネマ」。とくにブライアン・シンガー監督による最新作『スーパーマン・リターンズ』を大々的に取り上げ、製作秘話などを紹介している。カヴァーもスーパーマン/クラー…

欧州は米国以上の「教育」格差社会

『ニューズウィーク日本版』(2005-12・28/2006-1・4号)より、OECD教育局指標分析課長アンドレアス・シュライハーの記事”「欧州はみな平等」の勘違い”(A Classless Act)。この記事によると、OECD(経済協力開発機構)の学習到達度調査(PISA)が示した結果…

ヨーロッパは今、左派の季節

『ニューズウィーク日本版』(2006-4・26号)に、イタリア総選挙におけるブロディの勝利とフランスのデモを絡めた「ヨーロッパの左旋回」についての記事が載っている。クリストファ・ディッキー『ヨーロッパは今、左派の季節/The West is Red Again』。この…

世論とは人々の感情である

細谷雄一「小泉首相は外交哲学を語れ」(朝日新聞社『論座』2006年1月号)に、ウォルター・リップマンが言及されていたのを思い出した。 この細谷氏の論説は、小泉首相が「外交」を軽視しているのではないか、という危惧を表明したもので、小泉政権が「外交…

ゾンビの生権力、下流のマルチチュード、靖国の友・敵理論

『論座』(2006年1月号)の宮崎哲弥&川端幹人「中吊り倶楽部」における、宮崎氏の現代思想の「キャッチー」な流用が面白い。思想なんて「使われてナンボ!」、「思想は役立ってナンボ!」*1だと改めて感じた。二人の「週刊誌時評」で俎上に挙げられるのは、…

『談』 特集:バイオ・パワー

「死なせるか生きるままにしておくという古い権利に代わって、生きさせるか死の中へ廃棄するという権力が現れた」。フーコーは、この新たな権力を「生-権力」と呼んだが、この「死の中へ廃棄する」という意味が今ひとつつかみきれないでいた。「生-権力」を…

『ビッグイシュー』にジェイク・ギレンホール

『ビッグイシュー日本版 第45号』(THE BIG ISSUE JAPAN 2006.3.1)は、ジェイク・ギレンホールの表紙&スペシャルインタビュー。特集は「ひきこもりの未来」。 http://www.bigissuejapan.com/index.html で、このギレンホールのインタビューを読んだら、『ブ…

ビジョナリー・カンパニーとクリーブランド管弦楽団

『ニューズウィーク日本版』(2006年2月8日号)に、ビジネス書のベストセラー『ビジョナリー・カンパニー』(日経BP社)の著者であるジェームズ・C・コリンズ(James C. Collins)に関する記事が載っていた。 タイトルは「NPOに効くビジネス書 『ビジョナリ…

タワーレコードの『yes』第2号、3月15日発行

タワーレコード発行のLGBT向けライフスタイルマガジン『yes』の第二号が、3月15日に発売される。 タワレコ発のライフスタイル・マガジン「yes vol.2」発行。表紙は映画「Brokeback Mountain」主演のHEATH LEDGER [bounce.com] 3月15日発行となる第2号の表紙…

ニューズウィーク日本版「ゲイ in Japan」

『ニューズウィーク日本版』(2006-1・25号)のカヴァーストーリーは「ゲイ in Japan」。「普通の」レズビアン&ゲイの生活を特集している。表紙は大阪府議会議員、尾辻かな子氏。 http://newsweekjapan.hankyu-com.co.jp/contents/index.html ハードゲイを…

エルトン&デービッド、attitude 誌のカヴァーを飾る

英国のゲイ雑誌 attitude 12月号は、「同性市民パートナーシップ法」(Civil partnerships)によって「結婚」したエルトン・ジョン&デービッド・ファーニッシュが表紙、二人の独占インタビューを掲載している(一部がウェブで読める)。 attitude Magazine …

タワーレコード、LGBT向けライフスタイル・マガジン「yes」創刊!!!

タワーレコードがやってくれた! タワーレコード初のライフスタイル・マガジン「yes」2005年12月8日創刊!! [bounce.com] この雑誌は〈Read The Truth〉というコンセプトのもと、LGBT*1のセンスや視点も包含した野心的なカルチャー・マガジンです。12月8日発…