フェルッチョ・ブゾーニならあってもおかしくなかったJ.S.バッハの《半音階的幻想曲とフーガ》の編曲。《シャコンヌ》や《トッカータとフーガ ニ短調》の華麗なるヴィルトゥオーゾ曲を思い浮かべて、CDプレイヤーをスタートさせた……。
Complete Works for Cello & Piano
- アーティスト: Busoni,Pepicelli
- 出版社/メーカー: Naxos
- 発売日: 2004/05/18
- メディア: CD
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
これ、チェロとピアノのために編曲だった。ピアノはオブリガードのようで原曲よりも地味な感じ。でもチェロが頑張っている! 息の長いフーガの動機を「メロディ」のように歌う。これはこれで面白いかも。ナクソスの日本語宣伝文句も振るっていて、面白い。
ブゾーニ先生には申し訳ないですが、数多くのピアノ独奏用編曲での恰幅のよさと比べると、やや珍なる仕上がりのようです。幻想曲での両楽器の掛け合い、フーガの最後の盛り上げなど、特にチェロが高音域で頑張るほどにナイスな脱力感が……。
このCDはブゾーニの「チェロとピアノのための作品全集」で、バッハの編曲以外にも、
と、めったに演奏・録音されないであろう楽曲が揃っていて、貴重なものだ。とくに《愛する人に》の変奏曲は劇的な部分もあって、なかなか聴き応えがある。
演奏は、デュオ・ペピチェッリ(Duo Pepicelli)。ピアノが Angelo Pepicelli、チェロが Francesco Pepicelli というイタリアの兄弟デュオだ。