フィリップ・ヘレヴェッヘ*1指揮コレギウム・ヴォカーレ*2演奏による、バッハのカンタータ&ミサ曲集を、少しずつ聴いている。で、少しずつ取り上げたい……日曜日には特に。
- アーティスト: Bach,Schlick,Mellon,Lesne,Herreweghe
- 出版社/メーカー: EMI Classics
- 発売日: 2003/09/16
- メディア: CD
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偶数の第2曲、4曲にそれぞれバスとテノールの抒情的なアリアを入れ、奇数の第1、3、5曲はコラールによる多声音楽(フーガ)で重層的な響きを堪能できる。さすがバッハの音楽だ。とても聴き応えがある。歌詞は詩編130とBartholomäus Ringwaldtの賛美歌「Herr Jesu Christ, du höchstes Gut」に拠っている*3。
特に素晴らしいのが第4曲、テノールのアリア。通奏低音の、ときにギターの爪弾きのような音響に支えられ、テノールが朗々と歌う──男声合唱と対位法的に交わりながら。しかもその詩篇のテクストも印象的なものだ。
わたしの魂は主を待ち望みます
見張りが朝を待つにもまして
見張りが朝を待つにもまして
詩篇130.6 (新共同訳『聖書』より)
これが英語だと次のようになる。
My soul waits for the Lord
more than watchmen wait for the morning
more than watchmen wait for the morning.
Psalm 130. 6 (ZONDERVAN "HOLY BIBLE" より)
というわけで「見張り」は「watchmen」で複数のようだ。だから男声合唱による「絡み」は、とても効果的に聴こえる。
[Bach Cantatas Website]
[Collegium Vocale Ghent]
*1:Philippe Herreweghe
*2:Collegium Vocale Ghent
*3:Bartholomäus Ringwaldt はルーテル教会(Evangelisch-Lutherische Kirchen、英Lutheranism)の人