バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)(モノラル録音)
- アーティスト: シェリング(ヘンリック),バッハ
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
- 発売日: 2007/11/07
- メディア: CD
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ヘンリク・シェリング(Henryk Szeryng、1918年 - 1988年)による J.S.バッハ『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ』の旧録音。少し前に買っていたのだけれど、やっと落ち着いて聴くことができた。
1955年のモノラル録音……だけれども、何よりも音がとてもいい。このような良好な音質でこの名盤を聴くことができたことにまず感謝したい。
シェリングは好きなヴァイオリニストで、彼の代表的録音でもある1967年のDG盤も好きな演奏の一つなのだが、この旧盤もそれは素晴らしいものだ。《シャコンヌ》はDG盤の方がいいと思いつつも、旧盤のソナタ1番の《フーガ》の力強い表現に惹かれたりする。甲乙付け難い。
ついでにシューマンとメンデルスゾーンの協奏曲も聴いてみた。指揮はアンタル・ドラティ、ロンドン交響楽団の演奏。
このCDは、シェリングの録音の中でも個人的にとても気に入っているものだ。定番のメンデルスゾーンにちょっとマイナーなシューマンという組み合わせであるが、ヴァイオリン、オケ共々「骨太」と言いたいほどその演奏に力が漲っている。しかも、マーキュリー・リヴィング・プレゼンスという当時としては破格の録音技術が採用されており、クリアーでダイナミックなサウンドになっている。シェリングの技術の冴え、音色の美しさを十二分に聴くことができる。