HODGE'S PARROT

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ジンマンのシューマン交響曲全集

世間ではモーツァルト生誕250年を記念した音楽祭に熱狂しているようだが、2006年はロベルト・シューマンの没後150年というメモリアル・イヤーであることもお忘れなく!

というわけで、最近、飛ぶ鳥を落とす勢いでCDをリリースしている、デイヴィッド・ジンマンチューリヒ・トーンハレ管弦楽団によるシューマン交響曲全集。メジャーレーベル──つまり手に入りやすいCD──としては、最も新しい「全集」の録音じゃないかと思う。しかも ARTE NOVA(BMG)なので、ショップによっては1000円以下で買えるのもいい。

Symphonies 1 - 4

Symphonies 1 - 4

ジンマンのアプローチは、ベートーヴェン交響曲でも話題になった「ピリオド・アプローチ」。オリジナル楽器奏法を取り入れ、ナチュラル・トランペット、バロックトロンボーンを使用。
といっても、さほど「聴きなれない音響」に圧倒されるわけではない。ティンパニが目立つくらいで、どちらかと言うとマイドルな響き。僕がシューマンのシンフォニーの中で一番好きな第二番の2楽章にしても、焦燥感よりも「さわやか」な印象。『ライン』にしても第四番にしても重々しくなく、柔和で軽やか。『春』の第4楽章のリズムも楽しい。全体的に心地よい演奏だと思う。


個人的には、ドホナーニ&クリーヴランド管弦楽団という高機能集団による精緻精妙な演奏、刺激的な音響が好きだけど。

Symphonies 1-4

Symphonies 1-4