世間ではモーツァルト生誕250年を記念した音楽祭に熱狂しているようだが、2006年はロベルト・シューマンの没後150年というメモリアル・イヤーであることもお忘れなく!
というわけで、最近、飛ぶ鳥を落とす勢いでCDをリリースしている、デイヴィッド・ジンマン&チューリヒ・トーンハレ管弦楽団によるシューマンの交響曲全集。メジャーレーベル──つまり手に入りやすいCD──としては、最も新しい「全集」の録音じゃないかと思う。しかも ARTE NOVA(BMG)なので、ショップによっては1000円以下で買えるのもいい。
- アーティスト: Robert Schumann,David Zinman,Zurich Tonhalle Orchestra
- 出版社/メーカー: Arte Nova Records
- 発売日: 2004/04/06
- メディア: CD
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ジンマンのアプローチは、ベートーヴェンの交響曲でも話題になった「ピリオド・アプローチ」。オリジナル楽器奏法を取り入れ、ナチュラル・トランペット、バロック・トロンボーンを使用。
といっても、さほど「聴きなれない音響」に圧倒されるわけではない。ティンパニが目立つくらいで、どちらかと言うとマイドルな響き。僕がシューマンのシンフォニーの中で一番好きな第二番の2楽章にしても、焦燥感よりも「さわやか」な印象。『ライン』にしても第四番にしても重々しくなく、柔和で軽やか。『春』の第4楽章のリズムも楽しい。全体的に心地よい演奏だと思う。
個人的には、ドホナーニ&クリーヴランド管弦楽団という高機能集団による精緻精妙な演奏、刺激的な音響が好きだけど。
- アーティスト: Robert Schumann,Christoph von Dohnányi,Cleveland Orchestra
- 出版社/メーカー: Decca
- 発売日: 1997/06/10
- メディア: CD
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