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ゲイ男性、故マシュー・シェパード氏の故郷の市長就任へ

ヘイトクライム性的指向を理由とした犯罪)に犠牲になった大学生マシュー・シェパード氏の故郷ワイオミング州キャスパーの市長に、ゲイであることを公言し、またシェパード氏の高校時代の同級生でもあったガイ・パジェット氏(Guy Padgett)の就任が決まった。

Gay Man Elected Mayor In Matthew Shepard's Home Town [365Gay.com]

パジェット氏は27歳。同性愛であることをオープンにしている。30歳未満というその若さと、セクシュアル・マイノリティであるという立場は、キャスパー市にとって、ともに初めてのことである。
ただし実際の市長の仕事としては、地方議会のスポークスマンという、どちらかというと儀礼的な側面が大きいようだ。

しかし、だからこそ、ゲイであることを公言している人物が市長の座に就くことは、とても意義があるのではないか。最初に書いたように、キャスパー市は、同性愛であることを理由に殺されたマシュー・シェパード氏の故郷だからである(最近の裁判では、犯人たちは検察に異議を唱え犯行理由を否認しているようだ)。
そして、これも、アメリカで起きていることの決して見逃せない出来事だ。

日本では、舞城王太郎という差別作家が芥川賞の候補になった。舞城は、同性愛者にペドフィリアの犯罪を擦りつけ、同性愛者を焼き殺そうとする文章を「面白がって」書いている。そのことを、文芸評論家も書評家も誰も何も指摘しない。右向け右なのか左向け左なのかわからないが、これが日本の「文学評論」の現状/レベルだ。差別主義者の「提灯持ち」──それが評論家なのか?

アメリカ文学と日本文学を「接続」させると大見得を切ってみせても、アメリカで現在何が起こっているのか、まったくわかっていない──まさか単に英文が読めないというわけでもないだろう。それとも「都合の悪い」ことは、黙して語らずという「卑劣さ」の顕れなのだろうか。