2007年はジャン・シベリウス(Jean Sibelius、1865 - 1957)が没後50周年、エドヴァルド・グリーグ(Edvard Hagerup Grieg、1843 - 1907)が没後100年という記念年であった。が、そのことについてのエントリーがなかったことに気がついた。
僕は「ドイツの音楽は世界一ィイイイ!!」というドイツ音楽至上主義者なのだが、この北欧の二人の作曲家の作品は好きだし、「音楽系ブログ」としてアニヴァーサリーの音楽家について全然触れていないのもなんなので、滑り込みで書いておきたい。
シベリウスの作品で一番好きなのは、やはりヴァイオリン協奏曲だな。名盤がひしめきあっているけれど、レオニダス・カヴァコス(Leonidas Kavakos、1967年生まれ)のヴァイオリン、 オスモ・ヴァンスカ指揮&ラハティ交響楽団の演奏を挙げておきたい。
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- 出版社/メーカー: Bis
- 発売日: 1992/11/23
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これはなんと言っても同曲の初稿版と現行版がカップリングされているのが目玉。現行版と比べると、初稿版はたしかにまとまりが悪く緊張感に欠けるところもあるのだが、しかし第一楽章のカデンツァが意外に魅力的だったりして「おっ」と思うところがいくつもある。そういう意味では「耳を試されている」ようで、実は緊張感溢れる演奏だったりするのかもしれない。カヴァコスの美音──彼の楽器はストラディヴァリウス「Falmouth」であるようだ──も聴きどころだ。
交響曲は第1番と2番、そして7番が好きだ。ユッカ=ペッカ・サラステ/Jukka-Pekka Saraste (そういえば最近は彼の名前をあまり聴かないな)とフィンランド放送交響楽団の全集盤をよく聴いている。
- アーティスト: Saraste,Sibelius,Frso
- 出版社/メーカー: Finlandia
- 発売日: 1996/01/17
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グリーグはまずは有名なピアノ協奏曲。オリ・ムストネン(Olli Mustonen)による独特の──挑発的とでも言いたい──ピアニズムで。バックはヘルベルト・ブロムシュテット指揮サンフランシスコ交響楽団。
- アーティスト: Grieg,Chopin,Mustonen,Blomstedt
- 出版社/メーカー: Polygram Records
- 発売日: 1996/02/20
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それと個人的にとても好きなのが弦楽四重奏曲。闘争的なドラマが繰り広げられ、非常に聴き応えがある──この曲を聴くと闘志が沸いてくる、そんな音楽だ。エマーソン弦楽四重奏団の演奏。
グリーグ:弦楽四重奏曲ト短調 作品27/ニールセン:若いアーティストの棺によせて 作品58/シベリウス:弦楽四重奏曲ニ短調 作品56≪親しい声≫
- アーティスト: エマーソン弦楽四重奏団,シベリウス,グリーグ,ニールセン
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2006/04/26
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スティーヴン・イッサーリス/Steven Isserlis とスティーヴン・ハフ/Stephen Hough によるチェロ・ソナタも魅力的だ。この曲も激情的だな──演奏によるのだろうけど。
- アーティスト: Steven Isserlis,Hough
- 出版社/メーカー: RCA
- 発売日: 1995/12/05
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ピアノソナタも意外にいい──ちょっとシューマン風の楽曲だ。ペーテル・ヤブロンスキー/Peter Jablonski のピアノで。
- アーティスト: ヤブロンスキー(ペーテル),グリーグ
- 出版社/メーカー: ポリドール
- 発売日: 1997/06/21
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結局、「北欧のショパン」的な音楽よりも「ノルウェーのシューマン」とでも形容したい情熱的なグリーグ作品・演奏が好きなのだ。