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ベーゼンドルファー Go East



憧れの楽器(だよね)、ベーゼンドルファーBösendorferヤマハの手に渡るようだ。


「ウィーンの音色」ヤマハが買収へ=ピアノ名門を傘下に [Yahoo!ニュース/時事通信]

スタインウェイやベヒシュタインと並ぶ世界屈指のピアノ製造会社、オーストリアベーゼンドルファー(本社ウィーン)をヤマハが買収することが固まった。ベーゼンドルファー保有する同国銀行が29日、ヤマハに全株式を売却する方向で、交渉が最終段階に入ったと発表した。


ヤマハ、オーストリアのピアノメーカー買収で合意 [NIKKEI NET]

買収額は推定で1500万ユーロ前後(約25億円)で、28日にベーゼンドルファー側がウィーンで発表する。ヤマハはグループのブランド力を高め、課題だった超高級市場の攻略に乗り出す。

 ベーゼンドルファーは現在、米系ファンドのサーベラスの傘下にある。


Yamaha calls the tune in fight for pianos

A fiery East v West bidding battle for Bösendorfer – the Austrian company that crafted the favourite pianos of legends from Franz Liszt to Oscar Peterson – is set to end this week with a victory for Yamaha.



[L. Bösendorfer Klavierfabrik GmbH]


かのフランツ・リストも愛用したという──というより、リストの強靭な打鍵に「耐え抜いた」強度を誇るピアノ。そして「ベーゼンドルファー・インペリアル」と呼ばれる97鍵もの鍵盤を持つ巨大な「MODEL 290」。ベーゼンドルファーはピアノファンにとって憧れの楽器であろう……とりわけ「体育会系」ピアノ弾きには。

Bösendorfer Model 290 "Black keys"


なんといってもこの重低音が腹にグッと響く。ウィキペディアによれば、この通常よりも長6度低いハ音を最低音とした完全8オクターブ、97鍵の鍵盤(エクステンドベース)は、

イタリアのピアニスト兼作曲家だったフェルッチョ・ブゾーニJ.S.バッハのオルガン曲を編曲した時、低音部に標準のピアノでは出せない音があった為、ルードヴィッヒ・ベーゼンドルファーに相談したことが始まりと言われている。


また、「ベーゼンドルファーを使ったレコーディングの例」も記されていたので、この中で持っているCD──アンドラーシュ・シフシューマンスヴャトスラフ・リヒテルのバッハ、そしてレ・フレールLes Freres の『ピアノ・ブレーカー 』を聴いたみた。

Schumann;Symphonische Etude

Schumann;Symphonische Etude

The Well Tempered Clavier Das Wohltemperierte Klavier

The Well Tempered Clavier Das Wohltemperierte Klavier

ピアノ・ブレイカー スペシャル・エディション

ピアノ・ブレイカー スペシャル・エディション



ま、三者三様でピアノの個性よりもピアニストの個性の方が際立っている感じだ。とりわけレ・フレールのアルバムにはDVDも付いていて(僕のは初回盤)、ベーゼンドルファー・インペリアルを陽気に弾いている彼らの映像が楽しい。





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