イギリスのケンブリッジ市で、初めてのトランスジェンダーの市長が誕生したのだが、そのことに関して、nofills さんがタブロイドを中心とした「メディアの報じかた」について分析している。
トランスジェンダーの市長さん「夫妻」@ケンブリッジ [tnfuk]
どのメディアが「何に」中心を置くのか、読者の意見(投稿)というものがどのように「反映」され、記事の「印象」を左右するのか、とても興味深い。
というように読むのがよいと思います。
サンとメイルは、最初に紹介しておいてアレですが、どうでもいい
ということなので、『テレグラフ』と『タイムズ』と『ケンブリッジ・イヴニング・ニューズ』を記しておこう。やはり「複数のメディア」に当たるのが重要だ。
- Cambridge's sex-change mayor goes public [Telegraph]
今回、ケンブリッジの市長になったジェニー・ベイリーさん(Jenny Bailey、45歳)は、自由民主党(Liberal Democrats、LibDem)所属。パートナーのジェニファー・リドルさん(Jennifer Liddle、49歳)も自民党員として市議会議員を務めてきた。二人は、ともに男性から女性にセックス・チェンジした MtF 同士のカップルだ。
それと nofills さんの記事で見逃せないのが、二人が自由民主党の党員になった経緯についてだ。
バーミンガム爆弾事件が1974年(Provisional IRA)、そのあとドラコニアンな「テロ予防法」ができて、そのころは保守党がそういうのに賛成、労働党がそういうのに反対していたのだが、ブレアの労働党になってからは労働党がそういうのに賛成するようになり、LibDemだけが反対していた。それが彼女がLibDemの党員になったきっかけだった、と。
日本で「英国の対テロ法制」が語られるときにしばしば欠落しているコンテクストだ。
[ケンブリッジ市広報]
- Cllr Jenny Bailey appointed Mayor [Cambridge City Council]
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