すっかり、ザ・スミス/The Smiths&モリッシーに熱中している自分がいるわけだ。買ってきたばかりのCDを iPod に入れて外出先でも聴き、『モリッシー詩集』を紐解き・読み・暗誦し、PC では YouTube の映像を観てまわる。もし、10代の頃に、ザ・スミスに出会っていたら少し人生が変わったのではないか、と思うくらい、このマンチェスター出身のバンドの放つオーラは強烈で、心の琴線に触れる。
例えば、『THERE IS THE LIGHT THAT NEVER GOES OUT』。
The Smiths - There is a light that never goes out
僕が10代の頃にザ・スミスに出会わなかったのは、ポップスではデペッシュ・モード/Depeche Mode、クラシック音楽ではストラヴィンスキーの≪春の祭典≫に熱中していたからだ。「音響」を重視していた。
しかしモリッシーのリリックは、優しくて、か弱くて、でも怒りにも満ちていて、その甘いメロディーに乗って、激しく心を直撃する。モリッシーの歌声に動揺してしまう。Oh you handsome devil
フーリガン(不良、ならず者)に対して、これほど優しいまなざしを「本当に」投げかけることのできる人は、どれほどいるだろうか。外れていて(Out)、変わった奴(Strange、Stranger)を全面的に「肯定」してくれるような。He was a sweet and tender hooligan.
実はこういう「音楽体験」ってあまりなかった。あえて言えば、ロベルト・シューマンの『詩人の恋』あたりがそれに近いだろうか。
だから凄く新鮮な感じがする。Am I still ill?
The Smiths - Still Ill (Live)
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