HODGE'S PARROT

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ストラヴィンスキー『エディプス王』

エネスコの『オイディプス王』を聴いたので、ストラヴィンスキーの『エディプス王(Oedipus Rex)』も久しぶりに聴いてみた。
こちらは、エディプス王がテノール、ヨカスタ(イオカステ)がメゾ・ソプラノで、両者はほぼ対等……どころか、第二幕のヨカスタのアリアはこのオペラの聴き所にもなっている。また、新古典主義時代の作品なので、『春の祭典』のようなバーバリズム全開ではなく、「格調高い」壮麗な音楽になっているのも──好き嫌いはあるが──特徴だ。
1927年5月30日、パリのサラ・ベルナール劇場で初演された。

Oedipus Rex

Oedipus Rex


↑はイメージがなくて残念なのだが、このジェイムズ・レヴァイン指揮&シカゴ交響楽団のCDは、カヴァーにジャン・コクトーが描いた絵が使われている。というのも、このストラヴィンスキーのオペラの台本は、ジャン・コクトーソフォクレスの悲劇を翻案*1し、それをさらにジャン・ダニュルーがラテン語に翻訳したものだからだ。
で、さらに、ここにディアギレフが絡んでいるのが、この時代のパリの賑々しさを象徴している。『エディプス王』はディアギレフ&ロシア・バレエ団の興行20周年を記念するものとして構想されたのだ。

Five Plays: A Dramabook

Five Plays: A Dramabook

Thomas L Imposteur (Collection Folio)

Thomas L Imposteur (Collection Folio)

社会がぼくらを告発するあのソクラテス裁判的訴追への証言を本の中で行うとすれば、自分たちの叫びを叫ぶために生きた二人の自由な人間に対するぼくの感謝の念を明らかにしなければならない。




ジャン・コクトー「ディアギレフについて、また、ニジンスキーについて」(秋山和夫 訳、ちくま学芸文庫『ぼく自身あるいは困難な存在』より)p.67

ぼく自身あるいは困難な存在 (ちくま学芸文庫)

ぼく自身あるいは困難な存在 (ちくま学芸文庫)

*1:コクトーは『アンティゴネー』の翻案でも知られている。こちらはオネゲルがオペラ化した。