イスラム教国トルコのEU（欧州連合）加盟は現在、大きな進展を見せてきているが、トルコ国内における同性愛者の人権や法的権利については、ヨーロッパ諸国に遅れている（もっとも、日本もトルコとほとんど同レベルなのだが）。
そこでトルコのゲイ・コミュニティは、トルコのＥＵ加盟の条件に、性的指向やジェンダー・アイデンティティに対する保護を議論の俎上に挙げるようＥＵ諸国に促している。
Turkish gays plead for more EU support [Gay.com UK]
トルコはイスラム教国であるが、同性愛を違法とする法律はまったくない。その点は日本とまったく同じである。しかし、一方、「同性愛者を保護する法律」や「同性愛差別を禁止する法律」も、まったくない。その点も日本と同様である。
そのため、有象無象の「差別」は存在する。
その一つが、トルコはゲイやレズビアンの軍務を禁じている唯一の欧州NATO加盟国であることで、これは同性愛行為が「精神疾患」と看做されるからだ。
The International Lesbian and Gay Association（ILGA）は、ＥＵ諸国が、トルコのLGBTの権利を「ＥＵの基準」まで後押しする必要があることを強調。トルコのＥＵ加盟に際し、同性愛者の人権問題が「重要な問題」として提起されることを求めている。
ILGA-Europe
http://www.ilga-europe.org/
