HODGE'S PARROT

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最高のプロコフィエフ、ディミトリス・スグロス




YouTube でディミトリス・スグロス(Dimitris Sgouros、1969年生まれ)の快演、凄演、激演を観て聴いて、その才能を改めて確信した。何はともあれ、まず、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番の1楽章を。

このプロコフィエフの3番は僕の大好きな曲で、これまでアルゲリッチの旧盤、アシュケナージヴァン・クライバーンあたりを好んで聴いていた。どれも甲乙付け難く素晴らしい。が、どの演奏もちょっとばかし不満足なところがあったりする。

しかしスグロスは、これこれ、こういうプロコフィエフが聴きたかったんだ! という達演を見事に披露してくれる。至難な技巧をこれでもかと見せ付けてくれる。テンポ、ダイナミック、強靭な打鍵──どれをとっても一級のヴィルトゥオジティを発揮して、迫力ある音楽を聴かせてくれる。しかもライブ演奏なのに、ミスタッチなんてものは、そこにはまったく存在しないかのようだ──驚異的だ、ミラクルだ!

こんな凄いピアニストなのに、CDショップには彼のディスクがまったく置いていなかった……これは問題だ!

というわけで、ディミトリス・スグロスの演奏を紹介しておきたい。スグロスのピアニズムがもっと知られ、その音楽が再・評価され、かつて出ていた録音が再発売され、未発売の音源がCD化されることを願いつつ(やはりCDの「良い録音」で、PCではなくオーディオ装置で聴きたい)。
↓は、かつてEMIから出ていたリストの『超絶技巧練習曲』&《メフィストワルツ》。1984年にアビー・ロード・スタジオNo.1で録音されたもので、このときスグロスはまだ14歳だった。

それとディミトリス・スグロスのウェブサイト
[Classical Pianist Dimitris Sgouros Home Page]

こちらでも彼の演奏が MP3 で聴くことができる。リストの《死の舞踏》やシューマンの《交響的練習曲》《ソナタ1番》、ラヴェルの《夜のガスパール》など盛りだくさんのラインナップだ。


BRAHMS KLAVIERKONZER

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