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Matmos 「音による肖像画」

Rose Has Teeth in the Mouth of a Beast

Rose Has Teeth in the Mouth of a Beast


ビョークのツアーメンバーとしても知られている、ドゥルー・ダニエルとマーティン・C・シュミットのデュオ、マトモス/Matmos
ニューアルバム『ザ・ローズ・ハズ・ティース・イン・ザ・マウス・オブ・ビースト』(The Rose Has Teeth in the Mouth of a Beast)は、ウィトゲンシュタインや、ウィリアム・バロウズ三島由紀夫ジョー・ミークパトリシア・ハイスミスなどの「音楽的肖像画」(visual portraits)となっている、というのを『Intoxicate』(タワーレコード)のインタビュー記事で読んだ。

このチョイス。!っときた。そしたら『Yes』にもマトモスの記事があった。それによると、「もちろん二人は恋人同士」で、そして『The Rose Has Teeth in the Mouth of a Beast』には上記の人物たちの他に、バイエルン国王ルードヴィッヒ二世、革新的ゲイ雑誌編集者ボイド・マクドナルド、先日話題にしたゲイ・ムービー『ピンクナルシス』の監督ジェームズ・ビドグッド、伝説のDJラリー・レヴァン、『アンディ・ウォーホルを撃った女』として有名なヴァレリーソラナスらの音像も収録されているという。

とくに二人がウィトゲンシュタイン対して並々ならぬ関心を持っていることに注目したい。『Intoxicate』のインタビューでは、こんなことを語っている。

最初にとりかかったのは、ヴィトゲンシュタインだった。ヴィトゲンシュタインには、ずっと関心を持っていて、ここ何作かの作品には彼に関する事柄が含まれている。たとえば『シヴィル・ウォー』でも、彼の著作からのセンテンスをデイヴィッド・グラブスが読んでいる声が入っている。
あと、僕らはずっとヴィトゲンシュタインのある同じ一節を、いろんな国の人にそれぞれの言葉で読んでもらったものを集めているんだ。それで、完全に原語のものや、アイスランド語ラテン語などいくつものヴァージョンのヴィトゲンシュタイン・ソングを作ることができるだろう。

ザ・シヴィル・ウォー

ザ・シヴィル・ウォー