ロンドン同時多発テロ事件捜査で注目を浴びるロンドン警視庁。その中で、ひときわ重責を担っている一人の男──それが副警視監(deputy assistant commissioner)のブライアン・パディック(Brian Paddick)である。
ブライアンはゲイであることをオープンにしている。ブライアン・パディックは、おそらく、世界で最も高い地位にいる同性愛の警察官だ。
The Gay Cop Leading London's Terrorism Investigation [365Gay.com]
サウス・ロンドンで育ったブライアン。彼の祖父は警官だった。オックスフォード大学で政治学、哲学、経済学を修めたブライアンは、1976年、ロンドン警視庁(Metropolitan Police)に入る。ブリクストンを皮切りに、数多くの地域で経験を積み、2000年には警視長(Commander)に昇進した。
ブリクストンに再び着任したブライアンは、しかし彼の取った「マリファナ対策」で批判を浴びることになる。そこに中傷が起こり、そして彼の性的指向が初めて昇進の問題に挙がった。同年、「エクスタシー」取締りに関する彼の発言も、警視総監より叱咤される。
そして2002年、彼の元恋人のドラッグ使用疑惑が持ち上がった。ブライアンは否定したが、職務を一時的に下ろされた──その後、この件に関し違法性はなかったことが公式に認められた。同年、ブライアンは、他のゲイを公言している警官らと、ロンドンのゲイ・プライドに参加した。
2003年、ブライアン・パディックは Acting Deputy Assistant Commissioner に指名される。そして、ロンドン警視庁ナンバー2の男になる。
The Guardian profile: Brian Paddick [Guardian]
Offbeat copper [Guardian]