HODGE'S PARROT

はてなダイアリーから移行しました。まだ未整理中。

リトル・ブリテン、ラブ



英国通やCATVで海外ドラマを見ている人にとっては今さらだと思うけど、BBCで放映されている『リトル・ブリテン』には笑った──たまたま YouTube で英国政治関連の映像を探していて、『リトル・ブリテン』にぶちあたり、あまりの「面白さ」に食っていたヨーグルトを液晶にぶちまけたくらいだ。

とくに二人のゲイ・キャラクターが、それぞれ、最高にして最強だ。
マイケル首相の秘書官、セバスチャン・ラブ(Sebastian Love)と、

Little Britain - Sebastian in the US



「村で唯一のゲイ」ダフィド・トーマス(Daffyd Thomas)。

Daffyd wants the only copy of Gay Times



Wikipedia によると、ダフィド演じるマット・ルーカスは、『インディペンデント』の発表した「2007年有力ゲイ100人」リストの8位にランクインした。

In May 2007, Lucas was placed 8th in the list of the UK's 100 most influential gays and lesbians, in fields as diverse as entertainment, business, politics, and science, by the British newspaper The Independent.

つまり、実際に、ダフィド=マットはUKの「グレイトな」ゲイなのである。

→ The pink list 2007: The IoS annual celebration of the great and the gay [THE INDEPENDENT]


この「リスト」については、マーガレットさんが日本語で解説してくれているので、参照のこと。



外国のコメディって、いまいち笑えないところがあるのだけれど(その国の文化や常識が前提になっているので)、この『リトル・ブリテン』には爆笑した。さすがBBCだ。早速DVDを買ってこよう、と。

Inside Little Britain

Inside Little Britain

面白いとは何だろう。おおかたは、以前は美しい(あるいは、良い)とは思われてこなかったものごとを指して使われ、そこにはタブーの含みがある。
ニーチェの指摘どおり、病人は面白い。悪意ある人も面白い。この言い回しで重宝がられているのは、思慮深さではなく、率直さが伝わってくる点だ。尊敬ではなく、無作法あるいは横柄あるいは図々しさ。価値の尺度として見れば、「面白い」は、調和ではなく衝突を好む後ろ盾となっており、「面白い」の反対語は「退屈」である。





スーザン・ソンタグ「美についての議論」(木幡和枝 訳、NTT出版『良心の領界』より) p.279

良心の領界

良心の領界