HODGE'S PARROT

はてなダイアリーから移行しました。まだ未整理中。

政治的文書「僕はジャック・デリダに惚れているんだ」




スクリッティ・ポリッティSCRITTI POLITTI)の『ソングス・トゥ・リメンバー』(SONGS TO REMENBER)。グリーン・ガートサイド率いる──彼の「個人プロジェクト」とも言われる──英国バンド、スクリッティ・ポリッティのファーストアルバムだ。
「UK NEW WAVE Renaissance」として、2004年、リマスター音源にて復刻。

ソングス・トゥ・リメンバー

ソングス・トゥ・リメンバー

『キューピッド&サイケ85』(Cupid & Psyche 85)に勝るとも劣らないファンキーでポップなノリが実に小気味いい。

キューピッド&サイケ85

キューピッド&サイケ85

ところで、ファンなら周知であるが「スクリッティ・ポリッティSCRITTI POLITTI」という不思議なバンド名は、むろん英語ではない。イタリア語である。「政治的文書」を意味するこの言葉は、アントニオ・グラムシに由来するものだ。

そして哲学/思想に傾倒するグリーン・ガートサイドは、ズバリ「ジャック・デリダJacques Derrida」なる楽曲を、ファーストアルバムのナンバーに加えている。

これがどんな曲かと言うと……ファンキーなボサノヴァ調。グリーンにとって、デリダはこんなにも明るく楽しい存在なんだ! スウィートな声で「僕はデリダに恋してる/心を奪われている」と歌うグリーンは、とても他人事とは思えない。

I'm in love with a Jacques Derrida
Read a page and know what I need to
Take apart my baby's heart
I'm in love


To err is to be human
To forgive is too divine
I was like an industry
Depressed and in decline


Here comes love for ever
And it's here comes love for no-one

そしてなんといってもカッコイイ文句

Still support the revolution


今も革命を支持している