ゲイ・マーケットに参入している企業のコマーシャルを収拾・解説している”Commercial Closet”より、リーバイス・ジーンズのCM。
2000年にヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドで放映された。
題名は『Jump Rope』。縄跳びのことだ。上半身裸のブロンドの青年が、砂漠のような場所で、楽しげに「ジャンプ」(縄跳び)を始める。別の男性が誘われるように、その「ジャンプ」に加わる。画面には"Attacked in the street"…… "for being gay."というテクストが表示される。
そして何組もの同性カップル(same-sex couples)が現れ、幸せそうに飛び跳ねる……"Free to move"。
リーバイ・ストラウス&カンパニー(Levi Strauss & Co.)は、早くからゲイを意識したマーケティングを行ってきた(そしてゲイも501ジーンズを「アイコン」としてきた)。
また、ストラウス基金(Levi Strauss Foundation)を設立するなど、「社会的に不公正な立場におかれている人々への支援」やHIV/AIDS予防啓発への「旗手」としても知られており、その社会問題への取り組みも高く評価されている。
日本では、“ドナー・アドバイズド・ファンド”というパートナーシップによって、(財)日本国際交流センターと、1997年-2004年まで「リーバイ・ストラウス・コミュニティ活動推進基金」を設立、数多くの支援活動を実施した。
Donor Advised Fundとは
資金を提供する機関や個人(ドナー)がNPOに助成する際に、直接助成するのではなく、特定の地域や領域に専門性をもつ非営利の中間組織にいったん助成金(ファンド)を拠出し、その中間組織がドナーの助言(アドバイス)や意向を考慮しつつ、ふさわしい助成先を選考し資金を再配分するシステム。ドナーが助成対象分野やプライオリティ、対象地域などの基本構想を設定し、中間組織が現地のニーズを勘案しつつ運営にあたる。ドナーは助成の選考過程で意見を表明することはあるが、拘束力はなく、助成先の最終決定は中間組織の側が行う。