HODGE'S PARROT

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ゲイ・プライド≒ビッグ・ビジネス

昨日のニュースもその一つだが、6月(〜8月にかけて)は、世界中でゲイ・パレードが開催され、数多くの人々を動員している。むろんメディアの注目度も集中する。

2005 Pride Listings(プライド・パレード一覧) [Advocate]

このような「大規模イベント」にビジネスチャンスを見出さない手はない。365Gay.com では、ゲイ・プライドにおける「企業協賛/スポンサーシップ」に視点を置いた記事を書いている。

Big Business Waves The Gay Flag In a Big Way [365Gay.com]

ゲイとレズビアンの消費者に特化したマーケティング活動をしているイベント・オーガナイザーや広告代理店によると、反同性愛団体によるボイコットの恐れや同性婚へのバックラッシュにもかかわらず、しかしそれでも、今年の米国内におけるゲイ・プライドへの企業協賛は、依然、「強気」を見せているということだ。

あるマーケティング会社の調査では、アメリカのゲイ&レズビアンの購買力は、約6千100億ドルに達すると見積もられている。

デルタ航空の Benet Wilson 氏は、

ゲイやレズビアンは(特定の企業に対し)忠誠心(loyal)のある、とても優良な顧客です。市場の規模から言っても、スポンサーにならないのは馬鹿げている。

と述べている。

それでは、各企業は、どのようにゲイ・パレードを後援しているのだろうか。例えば、デルタ航空ウェルズ・ファーゴ銀行(Wells Fargo)、バドワイザーでお馴染みのアンハイザー・ブッシュ社(Anheuser-Busch)──ゲイ・プライド最大スポンサー、もちろん僕もバドのファンだ──、アブソルート・ウォッカ、フォード自動車、ペプシコーラなどは、複数の都市のスポンサーになっている。

こういった企業は、単に資金や商品を提供するだけではなく、主催者側と共にブースを作ったり、パンプレット作成やパレードの案内人なんかも努めたりしている──まさに「共催」であり、これらは「対人関係」を重視したものだ。
また地元を優先して、そこで働いているゲイ、レズビアンの従業員の要望に応える企業もある。

具体的にどんな企業がスポンサーになっているのか、いくつかの都市のプライド・イベントのサイトを見てみよう。

まず、ニューヨーク市Heritage of Pride (イメージロゴはキース・ヘリングだ)。
そのスポンサー(パートナー)のページをみると、上記のデルタ航空やバド・ライト、ペプシコーラ、そしてスターバックスなどの企業がスポンサーになっているのがわかる。

同性婚を実施しているマサチューセッツ州。ボストンの Boston Pride では、2005年度のスポンサーとしてバドワイザーデルタ航空に加え、HP社、TELEVISON NETWORK 、スミノフ、ハイアット・リージェンシー・ボストン、ヒルトン・ホテル、フォルクスワーゲンなどの社名が挙がっている。

ブッシュ大統領の地元テキサス州ではどうか。州都オースティンの Austin Pride Parade は、デル・コンピューターを筆頭に、Velocity Credit Union やスターバックスコーヒーなどが協賛。ヒューストンの Pride Houston では、バドワイザースミノフスターバックス、地元の新聞社 HOUSTON CHRONICLE などが名を連ねている。

ワシントン州シアトルの Seattle Pride。シアトルと言えば、マイクロソフト社の地元。言うまでもなく、トップページに”Microsoft”文字が見える。他にはタワーレコードも参加。

そしてカリフォルニア州ロスアンジェルスLA PRIDE 2005。さすがサイトもカッコイイ。スポンサーはバドワイザーをはじめ、スミノフ、Washington Mutual 、ウェルズ・ファーゴ銀行といった企業に加え、エストハリウッド市(West Hollywood City Government)が協賛しているのに注目。

最後はやっぱり東のNY City に対し、西のゲイ・タウン SF で。サンフランシスコのSF Prideスポンサーのページをみると、ここでもバドやデルタ航空のロゴがあり、他にバカルディ、Bank of America……そしてそして、皆さんお馴染みの(お世話になっている) Falcon Studios のロゴが堂々と載っている。