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クリス・スミス氏のHIV告白は勇敢で誠実な態度

Stonewall のチーフ・エグゼクティブ Ben Summerskill 氏が、HIVキャリアであることを公表したクリス・スミス元英文化相について、オブザーヴァーに署名記事を寄稿している。
A brave and candid stance from a courageous politician [Observer/Gurdian]

この記事によると、スミス氏がゲイであることをカミングアウトしたのは1984年。もうすでに同性愛はイギリス刑法上の犯罪ではなかったが(18年前だったら警察の家宅捜査を受けていた)、社会的な偏見は──特に「公人」に対しては──まだ強かった。事実、その6年前には、Maureen Colquhoun 議員(女性)が「別の女性」と一緒に引越したことをタブロイド紙に「スッパぬかれて」、公職から追放された。

しかしクリス・スミス議員はゲイであることを公言し、そして選挙で当選した。もはや同性愛であることを隠さずに公職に就けることを彼は証明したのだ。それ以前は、同性愛は、ホモフォビアによる「中傷」や「ゆすり」に晒されていた。

そして今回スミス氏はHIVであることを明らかにした。彼が病気に感染していることを知った17年前は、エイズの「言説」はほとんど悪意に満ちていた(ちなみにスーザン・ソンタグが『エイズとその隠喩』を発表したのは1988年)。
もちろん現在でもHIVによる偏見と差別は根強い。しかし公人であるスミス氏が自分の病気を公表したことは、社会的にインパクトを与え、英国社会を変えることができるのではないか──かつてゲイであることを告白したときのように。そのような希望を抱いている、と Ben Summerskill 氏は述べる。


この記事と昨日サンに載っていたスミス氏のパートナーの写真を見て思った。
ある「特定の関係」を「やまなし、おちなし、意味なし」=「やおい」とバカにしきった<言葉>で「不当に命名」することは、絶対に、許さない。それは「人間の尊厳」を奪うことだ。「中傷」だ。卑劣な行為に他ならない。