Egypt: More Than 20 Die In Bomb Attack On Church In Alexandria Egypt | World News | Sky News via kwout
エジプト北部アレクサンドリアで1日、キリスト教の一派コプト教の教会を狙った自動車爆弾テロがあり、21人が死亡、多くの人々が負傷した。この日、教会には新年を祝うミサのため約1000人の信者が集まっていた。
[http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-12102397:title=In pictures: Egypt church bombing] [BBC NEWS]
[http://mainichi.jp/select/today/news/20110101k0000e030047000c.html:title=エジプト:キリスト教会前で爆発 21人死亡、43人負傷] [毎日新聞]
エジプト北部アレキサンドリアで1日未明、キリスト教の一派コプト教の教会前で車が爆発し、エジプト国営通信などによると信徒ら少なくとも21人が死亡、43人が負傷した。使用された爆薬はエジプト製で、治安当局は自爆テロの可能性が高いとみている。事件前、イラクのアルカイダ系組織「イラク・イスラム国(ISI)」がコプト教会の攻撃を予告する声明を出していた。
爆発は午前0時半ごろ、新年のミサのため約1000人が集まっていたアレキサンドリアのクッデスィーン(聖人)教会前で発生。ミサ終了後に外に出てきた教徒らが巻き込まれた。車の下か中に置かれた爆弾が爆発したものとみられる。
Death toll rises to 21 in Egypt church car bombing [euronews]
外国勢力の犯行か、米欧に衝撃 エジプト自爆テロで21人死亡 [産経新聞]
昨年10月末には、イラクの国際テロ組織アルカーイダ系武装勢力「イラク・イスラム国」が、バグダッドでのキリスト教会襲撃事件の犯行声明で、この「改宗問題」に言及しコプトへの攻撃を扇動、当局が警戒を強めていた。
一方、少数派のコプト教徒には就職などで差別的な待遇を受けていると感じる者も少なくない。昨年11月には、教会建設が当局の意向で中止に追い込まれたことへの抗議デモが当局との衝突につながった。
爆弾テロを強く非難=米大統領 [時事通信]
オバマ米大統領は1日、エジプトとナイジェリアで起きた爆弾テロについて声明を発表、テロを強く非難するとともに、両国政府に事件の捜査で協力する意向を表明した。
大統領はエジプト・アレクサンドリアのコプト教会を狙った爆弾テロについて「キリスト教の礼拝を狙ったもので、人命や人間の尊厳に敬意を抱いていない」と非難。ナイジェリアの首都アブジャで起きたテロに関しても「ビジョンに欠ける者」の犯行と糾弾した。
ローマ法王:エジプトのテロ「差別」と非難 [毎日新聞]
ローマ法王ベネディクト16世は1日、エジプトで起きたテロについて「差別」という言葉を使い非難した。一方で中東のキリスト教徒に「落ち込んだり活動を控えることのないように」と激励した。
法王は昨年10月にイラクで68人のキリスト教徒が殺害されて以来、中東のイスラム過激派による「宗教弾圧」だとして繰り返し批判してきた。
"This vile gesture of death, like that of putting bombs near to the houses of Christians in Iraq to force them to leave, offends God and all of humanity,"
Pope condemns Egypt church attack
コプト正教会 [ウィキペディア]
キリスト教の東方教会の一つで、紀元2世紀にエジプトで独自に発展した非カルケドン派(東方諸教会)の一派である。
伝承では1世紀(42年頃)にマルコがエジプト(アレクサンドリア)に立てた教会(アレクサンドリア教会)である。451年のカルケドン公会議の後、カルケドン派(現在のキリスト教多数派)から分かれた。
現在、エジプト・エチオピア及びエリトリア・アメリカ・オーストラリアを中心に、総計5千万人のコプト系キリスト教徒がいる。エジプトにおけるコプト正教会信者の割合は、統計上5%であるが、実数は1割であるともいわれる。20世紀にエチオピア正教会が分離したが、教理上の違いはない。
エジプトは憲法で信教の自由を保障しており、基本的にはムスリムとコプトの間で差別は無いことになっている。エジプトの大ムフティ(高位のイスラム法学者、指導者)であるアリ・ゴマーは、「イスラム教徒は自由に改宗することができる」とするファトワ(宗教令)を2007年に出している。これを根拠としてイスラームからコプトへ改宗する者がわずかながらも出てきている。しかし、少数派という現実とイスラームからコプトへの改宗が事実上不可能となっているのに加え*1、事実上コプトからムスリムへの改宗のみが容認されていることから、ズィンミー制度の残滓に基づく差別ではないかと国内のコプト教徒を中心に批判を浴びている。イスラーム教徒による宗教的迫害も参照。
EGYPT: Hundreds protest to denounce terrorist attack on Coptic Christians | Babylon & Beyond | Los Angeles Times via kwout
[http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2011010602000030.html:title=「なぜ内務大臣をクビにしない。政府は、コプト教徒はどうでもいいと思っている」]
[http://www.csmonitor.com/Commentary/the-monitors-view/2011/0104/Coptic-church-bombing-in-Egypt-Mubarak-must-prosecute:title=Coptic church bombing in Egypt: Mubarak must prosecute]
[http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2781125/6625291:title=コプト教会爆破事件、抗議デモが一部暴徒化 エジプト] [AFP]
事件が起きたアレクサンドリアのコプト教会では2日、犠牲者を悼む礼拝が行われた。爆発では21人が死亡したほか79人が負傷しており、教会の前面には血のりが残っていた。教会の前で爆発事件に抗議していた数百人は、警察に排除されると近くの道路に移動し、路上のごみ箱に火をつけるなどの騒ぎを起こした。
当局は2日、約20人を拘束して取り調べたが、事件への直接的関与を示す証拠は得られていない。これまでのところアレクサンドリアの爆発に犯行声明は出ていないが、コプト教司祭の妻2人がイスラム教に改宗したと述べたためコプト教会に監禁されたことについて、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)がエジプトのコプト教徒を非難する声明を出している。
ホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)大統領は1日の事件には外国人の犯行であることを示す特徴があると述べた。内相も「外国分子」という言葉を口にし、アルカイダなどのイスラム系武装勢力の犯行との見方を示唆した。
コプト教徒の抗議激化 エジプト部隊と衝突の懸念 [東京新聞]
エジプトの人口の一割を占めるコプト教徒は、イラクの国際テロ組織アルカイダ系組織が昨年十一月からコプト教会を非難するなどの「予兆」があったのに、政府が一日のテロを許したと非難する。
さらに「モスクと違い、教会の建築は簡単に許可されない」(大学生)、「イスラム教徒の教師が子どもに嫌な態度を示す」(駐車場警備員)といった日頃のうっせきも、怒りを増幅させている。
Egypt's ailing regime now cares only for its own survival | Osama Diab | Comment is free | guardian.co.uk via kwout
[http://www.cnn.co.jp/world/30001413.html:title=教会テロに信者らが抗議デモ エジプト] [CNN]
デモ隊は、キリスト教徒が多く住む同市シュブラ地区で、テロへの批判を唱えながら教会へ向かって行進した。通り沿いでは盾を持ち、ヘルメットをかぶった治安要員数百人が並んで警戒に当たった。デモ参加者の中には、赤いインクでスローガンを書いた長さ1メートル以上の十字架をかつぐ者や、路上に横たわる者もいたが、暴力的な行動はみられなかった。
中東通信(MENA)によると、アレクサンドリアでのテロによる死者は、同日までに23人に上った。同国では事件以降、各地のキリスト教徒居住地域で毎晩暴力的なデモが起き、治安部隊が警戒態勢を強化していた。
米中央情報局(CIA)のデータによると、同国の人口約8000万人のうち、コプト教の信者は約9%を占めている。
Europe ups security for Copts amid online threats [Washington Post]
Christian Copts in Europe are under tougher new police protection following Internet threats against their European places of worship, even as some prepare special services in honor of the 21 Copts killed in a weekend massacre at a church in their Egyptian homeland.
Police in France, Germany, the Netherlands and other countries have increased surveillance of Orthodox Coptic Christian churches. In Italy, Copts have asked for special protection. And in Chatenay-Malabry, just outside Paris, metal barricades surround the church of St. Mary and St. Mark - a vivid sign of the fear that has been injected into the Copts' season of peace.
仏コプト教会にテロ脅迫 警察が捜査開始 [47 News]
パリ郊外のコプト教会によると、イスラム過激派グループがインターネット上で欧州、特にフランスのコプト教会をテロの標的とするよう呼び掛け、この教会の名前が引用されていたという。同教会の訴えを受けて、警察は対テロ部門が捜査と警戒に当たっている。
フランスには約25万人のコプト教徒がいるとされる。
オランダのコプト教会もアルカイダの攻撃リストに [ポートフォリオ・ベルギーニュース]
アルカイダのウェブサイト「Shumukh al-Islam」には、エジプトおよび欧州諸国のコプト教会と並んで、アイントホーフェン、ユトレヒト、アムステルダムのコプト教会が爆破リストに挙げられている。サイトによれば爆破はコプトのクリスマスである1月7日に計画されている。
カナダのコプト教徒、同様の暴力(copycat)を恐れている
Canada’s Coptic Christians ask for protection in wake of Egypt bombing [Globe and Mail]
Coptic Christians in Canada are imploring police to step up security at churches during this week’s orthodox Christmas celebrations, as they brace for any copycat violence after last weekend’s suicide bombing in Egypt.
Fallout from the slaying of 21 people at an Alexandria church is causing political turmoil in Egypt and ripples of fear to spread in diaspora communities through the West. Yet Copts in Canada say they will still turn out in droves this week to celebrate the birth of Christ.