HODGE'S PARROT

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スーパーヒーローの描き方



バリー・ウインザー=スミスについて調べていたら、コミック・ブックのアーティスト/イラストレーターたちがコミック(アメコミ)のヒーローを描いている様子を撮った動画があって、とても興味を惹いた──その職人技に感動した。
Drawing Superheroes (3 of 3)


とくにトラビス・チャレストTravis Charest の描くスーパーマンはカッコいい。見惚れた。

Wildcats: Street Smart (Wildc.A.Ts)

Wildcats: Street Smart (Wildc.A.Ts)

Alan Moore: The Complete WildC. A. T.s (Wildc.a.t.s.)

Alan Moore: The Complete WildC. A. T.s (Wildc.a.t.s.)


そうこうするうちに、1938年の6月、『スーパーマン』が登場した。ふたりのユダヤ人の若者が、クリーヴランドから米国定期刊行物協会のオフィスに郵送してきたヒーローには、百人力と彼方の世界の力が付与され、若々しい目で見た希望と絶望がふんだんに吹き込まれていた。作話家のジェローム・シーゲルは、パルプ・マガジンとその前身への熱狂的な愛と包括的な知識を溶け合わせて、『サムソン』から『ドック・サヴェッジ』にいたるいくつかの先行キャラクターと原型から、魔法の合金を、張力と硬度を輝きにおいて比類のない特性を備えた合金を鍛造したのだった。
この奇跡のヒーローが誕生したあと、ようやく、過渡期の落ち込みから形式が姿を現わして、十セントの夢を売る市場でのみずからの目的を明確にしていった──力へのあこがれと、着飾るのは許されない無力な人々の派手は衣装に対する思いの表現。コミック誌は”子供のもの”、それは純然たる事実であり、アメリカの子供たちが、十年の窮乏生活のあと、ポケットにときおり余分な十セント貨が入っているのに気づくようになった。まさにそのとき登場したわけだった。




マイケル・シェイボン『カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険』(菊地よしみ 訳、早川書房) p.50

カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険

カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険