HODGE'S PARROT

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ゲイは黙ってギネスビール



Cute commercial


でも黙っているのも何だしな。
海外のゲイ・ブログで話題になっていたギネス・ビール/Guinness のTV広告だけど、例えば、「Things that make us smile」や「Stand by Your Man」というタイトルでこのCMを紹介しているのを見るにつけ、思った。日本のブロガーだったら「○○は黙って△△ビール」というキャッチフレーズ=タイトルがすぐさま浮かぶのではないだろうか、と、しかも Gay と Guinness の並びもいい……なんて Gayness だ、と。
もちろんこれは「○○は黙って△△ビール」というコピーが「一般教養」として浸透している状況において有効だ。したがって、僕が、上記のブログのコメントに英語で「ゲイは黙ってギネス・ビール」と書いたとしても、彼らは沈黙してしまうだろう。
そんなことを思ったのは、このギネスのCMに登場するキャッチフレーズ「Not everything in black and white makes sense」……このフレーズはどういう意味をなしているんだろう、と沈思黙考してしまったからだ。そうしたら、なんだー、上記のゲイ・ブログのコメントでも、このコピーの意味をめぐって議論していた──さすが英語圏ゲイは黙っていない(笑)。
ギネスという黒ビールと他のビール(の差)について? 白黒はっきりするということ(オレたちは男同士で暮らしているぜ!)? 男女がすべて(の組み合わせ)ではない?……。
……彼らの「熱心な」議論を読んでいたら、「男は黙って△△ビール」というのも、実は、深い意味や幅広い解釈があるのではないか、と、なんとなく思った(それより最近の就活の本には、このコピーにまつわる「輝かしい」エピソードは載っているのだろうか。「あの」エピソードは共有できているだろうか)。


ところで、「Commercial Closet」というゲイ関連広告を研究しているサイトによれば、このギネスのCMは13年前にヨーロッパ向けに製作されたもので、ゲイのオーディエンスには非常に評価が高かったものの、しかしそれゆえストレートのオーディエンスから反発を食らい、以後、放映中止になったそうだ。
もっとも Guinness/Diageo 社は1994年からゲイ・マーケットに参入しており、

Ironically, Guinness also markets Bass Ale in the U.S., a brand which is advertised in the gay press. Anheuser-Busch and Miller Brewing Co. have the distinction of being among the few companies that advertise in gay media and also has a mainstream media commercial with a gay theme.

とくにアメリカでは、ゲイ・プレス/メディアに多くの広告を出している企業の一つだ。
というわけで、ゲイは黙ってないで、ギネスビール片手に「語り」あうのもいいだろう。





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