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ラ・スペコラ美術館



マーガレットさんよりジジェクの『快楽の転移』(The Metastases of Enjoyment)の表紙はラ・スペコラ博物館(Museo di storia naturale sezione di zoologia La Specola)にある蝋細工解剖学模型だと教えていただいた。ありがとうございます。実は前からこの強烈な写真が気になってました。

快楽の転移

快楽の転移

スペコーラ美術館(La Specola)とは、フィレンツェに存在する美術館であり、18世紀末に作られた多数の人体解剖蝋人形を所蔵している。人体解剖蝋人形のコレクションに関して有名であるが、各種動物の剥製や標本のコレクションも膨大であり、広義の動物学に関する資料館としての役割も大きい。この美術館は1790年、トスカーナ大公ペーター・レオポルト・フォン・ハプスブルクロートリンゲンによって、自身の所有する美術館に所蔵される学術的資料を一括して所蔵、管理する博物館を設立する目的のために設立された。




スペコーラ美術館 [ウィキペディア]


で、いくつかの写真は Wikimedia とか Flickr で見ることができた。まさにアラベスクとグロテスクな感じ──でもそこに詩的さも、ある。


↓ は YouTube にあった動画。


それと『Morbid Anatomy』というアートの解剖/解剖のアートを特集しているブログもあった。ここは凄い。

図版や解説書だと、国内版で手に入りやすいのはタッシェンの『解剖百科』と亀津菜穂子&佐藤明の『バロック・アナトミア』あたりかな。

解剖百科 (タッシェン・アイコンシリーズ)

解剖百科 (タッシェン・アイコンシリーズ)

バロック・アナトミア (パン・エキゾチカ)

バロック・アナトミア (パン・エキゾチカ)

マルクスの弁を借りれば、人間を解剖することが猿の解剖には重要なのだ。




スラヴォイ・ジジェク『幻想の感染』(松浦俊輔 訳、青土社)p.145


さあ、アナトミーでエンジョイせよ!





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