NHK教育「芸術劇場」でアンドラーシュ・シフ(András Schiff、b.1953)のリサイタルを観た。曲は、
- シューマン : 蝶々 Op.2
- ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ 第17番 ニ短調 Op.31-2「テンペスト」
- シューマン : 幻想曲 ハ長調 Op.17
- ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ 第21番 ハ長調 Op.53「ワルトシュタイン」
そしてアンコールに
と三曲も弾いてくれた!
素晴らしい演奏会だった。落ち着いたテンポ設定で、音楽をじっくりと聴かせてくれた。とくに「ワルトシュタイン」は良かったな。バッハも聴くことができて嬉しかった。
それにしてもシフはもう50代半ばになるのか……。シフといえば、やはりバッハの演奏をまっさきに思い出すのだが──グレン・グールドの「才気」はときに疲れる、そんなときに聴くシフのバッハは清々しくて心地よい──その演奏と同時に、その繊細なピアノの音と一緒に、CDのジャケットの若々しい彼のポートレイトの印象もずっとそのままに記憶の中にインプットされている。
その/あの彼がもう50歳を過ぎているという現実を映像ではっきりと見た。彼の手になる音楽は、暖かく、美しかった。
- アーティスト: Johann Sebastian Bach,András Schiff
- 出版社/メーカー: Decca
- 発売日: 2007/06/12
- メディア: CD
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