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英保守党キャメロン党首のiPod の中身は……ザ・スミス



nofrill さんの「ジェリー・アダムズのiPodの中身」というエントリーの関連で、デイヴィッド・キャメロン保守党党首(1966年生まれ)が iPod に入れて聴いている音楽がザ・スミスthe Smiths だという事実には、ちょっと受けた。元記事はBBC

What's on David Cameron's iPod? [BBC NEWS]

Mr Cameron said the iPod nano - a Christmas gift from his wife Samantha - was filled with a "real mix" of music from The Smiths and Blur to Bob Dylan.


He said his favourite album was by the Killers. Asked on Radio 1 whether he preferred Will Young or James Blunt, he went for the Pop Idol winner.


このBBCのキャメロン党首へのインタビュー記事は去年もので、もしかして読んでいたかもしれないが、多分「ふうん」て感じで流していたのだろうと思う。というのもそのときは、モリッシー率いるザ・スミスというイギリスのロック・グループの「立ち位置」をよく知らなかったからだ。
今ではわかる。徹底した反王室(The Queen is Dead)、マーガレット・サッチャー保守党政権への激しい怒り(Margaret on the Guillotine)、そして何よりも濃厚なゲイ・イメージ(Handsome Devil、This Charming man)……。
保守党の党首が、iPod にこういうスタンスを取るバンドの音楽を入れて聴いている、と「公表」するのが──もしかしてそれが「新手のイメージ戦術」なのかも知れないが──なかなか興味深い。保守党も変わったね、と。

ザ・クイーン・イズ・デッド

ザ・クイーン・イズ・デッド

ザ・スミス

ザ・スミス



↓は YouTube の市民記者のインタビューにざっくばらんに応えるデービッド・キャメロン党首。
Citizentube Interview: David Cameron



ネット&YouTube を通じたキャメロンのPR&メディア「Webcameron」も注目。さすが「ニュー・コンサーヴァティヴ」の立役者だ。そういえば雑誌『GQ』でベストドレッサーに選ばれたのも記憶に新しい。
[WEBCAMERON]

Cameron: The Rise of the New Conservative

Cameron: The Rise of the New Conservative

After Blair

After Blair


ところでBBCの記事にはこんな記述が続く。

Tony Blair, who was briefly in a student rock band, has also made much of his love of rock music, claiming in the past to enjoy The Darkness, Coldplay and the Foo Fighters.


Lib Dem leader Charles Kennedy has said he is a big fan of David Bowie.


During the interview he was asked whether he would rather be joined in a civil partnership with Tony Blair or Charles Kennedy.


Mr Cameron picked Charles Kennedy because he thought he would be "more fun" than Tony Blair.

トニー・ブレア首相とチャールズ・ケネディ自由民主党党首の好きな音楽を挙げ、キャメロン氏にどちらとパートナーを組む?という質問。ここで「civil partnership」という言葉が使用されているのに目が行く。だってイギリスでシビル・パートナーシップと言ったら、2004年に制定された同性カップルの「同性婚」をどうしても想起する。これまでだったら、多分、政党同士の連立/提携は、「結婚」(marrige)というレトリックだったのではないか。まあ、「civil partnership」は、普通に使われる言葉かもしれないので、僕が思うような他意はないのかもしれないが。
キャメロンさんは、ブレア首相ではなくて、デヴィッド・ボウイが好きな自民党ケネディさんとのパートナーシップのほうが「より楽しいね」と応えている。



[関連ニュース]

3日付の英紙サンデー・テレグラフは最新の世論調査結果として、次期首相について、与党労働党のブラウン財務相が適任との回答がキャメロン保守党党首を上回ったと報じた。
 調査機関ICMが5月30、31の両日、成人1014人を対象に電話で行った調査によると、「誰がより優れた首相となるか」との質問にブラウン財務相と答えた人が45%で、キャメロン党首は43%にとどまった。財務相は経験、能力、指導力の評価でキャメロン氏を大きく引き離した。
 ただ、政党支持率では、保守党が37%で労働党(32%)を引き続きリードしている。 


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