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”We did it!” フィンランド総選挙、与党・中央党が勝利



18日に行われたフィンランド議会(1院制、定数200)選挙で、マッティ・バンハネン首相(Matti Vanhanen、51歳)率いる与党中道右派政党、中央党(The Centre Party)が僅差で第一党を維持した。バンハネン首相の続投は確実となった。
一方、中央党と連立を組んでいた中道左派社会民主党SPD、The Social Democrats)は議席を減らし第3党へ転落、代わって、穏健保守党の国民連合(The Conservative National Coalition Party)が第2党へ躍進した。これにより、中央党と国民連合の保守連立政権が誕生する可能性が高まってきた。


フィンランドで議会選挙、与党中央党が辛勝 [CNN]

選管の発表によると、中央党の得票率は23・1%と、国民連合の22・3%をわずかに上回った。連立与党第二党の中道左派社会民主党は21・4%だった。これに基づき、中央党は51議席、国民連合は10議席増の50議席を獲得。社会民主党は8議席を失って45議席にとどまり、野党転落の可能性が強まった。


中央党が第1党維持か/フィンランド議会選 [四国新聞]

フィンランドは携帯電話世界最大手ノキアを代表とするハイテク産業が好調で、欧州連合(EU)内でもトップクラスの経済成長を維持。財政黒字の使い道が今回の選挙の主な争点となり、保守政党は大規模な減税実現を訴えた。


↓の映像は、マッティ・バンハネン首相と社民党党首の Eero Heinäluoma 氏のものだ。

Eduskuntavaalit 2007: Vallanjakajat - Poliittiset iltamat



National Coalition Party win ringing election endorsement [Helsingin Sanomat]

The percentages and seats were as follows:

  • Centre Party 23.1% (51 -4)
  • National Coalition Party (Cons.) 22.3% (50 +10)
  • Social Democrats 21.4% (45 -8)
  • Left Alliance 8.8% (17 -2)
  • Greens 8.5% (15 +1)
  • Swedish People's Party 4.5% (9 +1)
  • Christian Democrats 4.9% (7 +0)
  • True Finns 4.0% (5 +2)
  • Others 2.6% (1 +0)

Finnish PM in razor-thin poll win [BBC NEWS]

Coalition shift?


The gains of the Conservatives could lead to the creation of a new centre-right government, pushing the Social Democrats into opposition for the first time in over a decade.

Since 2003, the Centre Party has governed alongside the Social Democrats and the small Swedish People's Party.

Although Mr Vanhanen has so far been unwilling to discuss what would happen if support swung behind the Conservative party, its leader, 35-year-old Jyrki Katainen, said he expected his party to be within the next government.

"The people wanted the Conservatives to grow, that should also be reflected in the government," he said.

"I think it would be very odd if we were not in the next government."


ところで興味を惹くのが、今回躍進を遂げた保守の国民連合(The National Coalition Party /in Finnish Kansallinen Kokoomus, Kok.) である。特に党首の Jyrki Katainen 氏は、1971年生まれの35歳という若さ*1。政党のカラーはブルー。彼とその党は、10議席を新に獲得した。


[Jyrki Katainen's home page]

[National Coalition Party of Finland]


ウェブサイトも洗練されている。若々しくフレッシュである。これが現在の「欧州の保守」なのだろう。ウェブで検索してみると、フィンランドのIT企業 PROJECT BUSINESS OY を訪問している Katainen 党首の記事が見つかった。
YouTube にも Jyrki Katainen 氏の映像があった。上記の、改選前の連立与党、中央党&社民党とは印象が大分違って見える。


Jyrki Katainen Hämeessä



一連のハードボイルドタッチの党の広告映像も見事な出来だ。スタイリッシュである。

Luvataanko liikaa?


Kolmikannasta



Finnish Centre holds on to power [MSNBC]

Jyrki Katainen, National coalition leader, said his party had won the right to join a new cabinet.


"That National Coalition has taken a landslide victory," he told reporters. "I think it would be very odd if we were not in the next government."



図解 フィンランド・メソッド入門

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[関連記事]

大麦やライ麦、オート麦というフィンランド伝統の食材、そして食材として最近見直されている松樹皮や、マツ科の常緑樹である唐檜が注目されており、政府と企業、大学が連携して研究開発を行っているという。

 すでに、胚芽(はいが)を含むライ麦のクラッカー、豆類食品、果糖や、コケモモの果樹、虫歯予防で知られる天然甘味料のキシリトール有機栽培の奨励では成果を上げ、2月28日、ロンドンの駐英フィンランド大使公邸での説明会で紹介された。


(中略)


こうした健康食品産業を支えるのが約300の関連企業で組織する政府投資機関の「フィン・フード」だ。健康食品の情報を紹介し、フィンランドでは国民の70%以上が健康食品に関心を持つようになったという。


 それに伴い健康食品産業も業績を上げてきた。ただ、フィン・フードは「市場拡大へ海外企業と提携を図りたい」と、今年から英語のサイトも立ち上げ、祖国の健康食品の利点を世界に広めようと力を入れている。


[Finfood]

[フィン・クリスプ/FINN CRISP の Vassan & Vassan 社]


[フィンランド政府観光局]


北欧フィンランドのかわいいモノたち

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フィンランドという生き方

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*1:Wikipedia によると、 Katainen 氏は1993年にシーリンヤルヴィ(Siilinjärvi)の市議会議員に当選するのだが、このシーリンヤルヴィはフィンランドの中でも若年人口比が高く、住民の23%が15歳未満だという。そしてここには、ヘルシンキに本社のある世界的な肥料・ケミカル・バイオ企業 であるKemira Growhow 社が、地域の主要な雇用先として存在している。そういう地区の出身なのである、この若き政治家は。