HODGE'S PARROT

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ヴィラ=ロボスのピアノ協奏曲




エイトル・ヴィラ=ロボス(Heitor Villa-Lobos)のピアノ曲『苦悩のワルツ』(Valsa da Dor)を弾き、その鳴り響く重低音──最低音Aがある──を楽しんでいたら、心地良い疲れが……。
というわけで、ヴィラ=ロボスのピアノ協奏曲集を聴きながら、ブラジル産コーヒーを飲んで休憩。

ヴィラ=ロボス:ピアノ協奏曲全集

ヴィラ=ロボス:ピアノ協奏曲全集


演奏は、ヴィラ・ロボスと同じブラジル生まれのピアニスト、クリスティナ・オルティス。ミゲル・ゴメス=マルティネス指揮&ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団。僕の持っているのは Decca の輸入盤(asin:B00000E4NG)の方で、こちらはリオデジャネイロのシンボルとも言うべき「コルコバードの丘」(Corcovado mountain)にあるキリスト像がカヴァージャケットになっている。


モダンな苦味のある第1番、2番もいいけど、ヴィラ=ロボスのピアノ協奏曲を聴くなら、まずは第5番から。まるでラフマニノフか『日曜洋画劇場』のエンディング曲のようなロマンティックで抒情味溢れるメロディに、してやられる。全楽章がそうなのである。技巧的なピアノと色彩豊かなオーケストラが程よくブレンドされ、そこから立ち上がる、しっとりとした美しい歌。なんとも言えぬ詩情。
この味わいは、癖になる。