HODGE'S PARROT

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ブゾーニ編「半音階的幻想曲とフーガ」

フェルッチョ・ブゾーニならあってもおかしくなかったJ.S.バッハの《半音階的幻想曲とフーガ》の編曲。《シャコンヌ》や《トッカータとフーガ ニ短調》の華麗なるヴィルトゥオーゾ曲を思い浮かべて、CDプレイヤーをスタートさせた……。

Complete Works for Cello & Piano

Complete Works for Cello & Piano


これ、チェロとピアノのために編曲だった。ピアノはオブリガードのようで原曲よりも地味な感じ。でもチェロが頑張っている! 息の長いフーガの動機を「メロディ」のように歌う。これはこれで面白いかも。ナクソスの日本語宣伝文句も振るっていて、面白い。

ブゾーニ先生には申し訳ないですが、数多くのピアノ独奏用編曲での恰幅のよさと比べると、やや珍なる仕上がりのようです。幻想曲での両楽器の掛け合い、フーガの最後の盛り上げなど、特にチェロが高音域で頑張るほどにナイスな脱力感が……。


このCDはブゾーニの「チェロとピアノのための作品全集」で、バッハの編曲以外にも、

と、めったに演奏・録音されないであろう楽曲が揃っていて、貴重なものだ。とくに《愛する人に》の変奏曲は劇的な部分もあって、なかなか聴き応えがある。


演奏は、デュオ・ペピチェッリ(Duo Pepicelli)。ピアノが Angelo Pepicelli、チェロが Francesco Pepicelli というイタリアの兄弟デュオだ。