HODGE'S PARROT

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バロクー/バロキゼ

エスクァイア』のクラシック音楽特集で、すっかり「古楽器サウンド」に目覚め、リュリやモンテヴェルディ、フレスコバルディ、シャルパンティエらのCDを「初めて」買ってきた。他にも──こちらは初めて買う/聴く作曲家ではないが──ラモーやクープラン、ヴィヴァルディも一緒に。

Vivaldi: Tito Manlio

Vivaldi: Tito Manlio

Vivaldi: Concerti per vari strumenti (Tesori del Piemonte Vol. 26)

Vivaldi: Concerti per vari strumenti (Tesori del Piemonte Vol. 26)


これら「未知の音楽」を聴きながら、そういえば『レコード芸術』でも古楽特集があったな、と2005年10月号「特集 バロック・リヴァイヴァル 〜今、世界が注目する”豊穣の時代”」を眺める。そのときは興味がなくて全然読んでいなかったのだ(笑)。
この「レコ芸」の特集も今後CDを買う上でとても参考になる。例えばバロックオペラは、その絢爛たる映像付きのメディアが、つまりDVDが断然良いみたいだ(もちろん劇場で観るのが一番なのだが)。

これらの記事を読んで印象に残ったのがフランスにおけるバロック・ブーム。「史上空前」の活況を呈しているのだという。なんでも「バロクー」(baroqueux、バロック愛好家)なる新語が生まれ、最近では「バロキゼ」(baroquiser、バロックする)という派生語まで登場しているということだ。
どうやら古楽はフランスで最先端のエンターテイメントであるらしい。
また、関谷敏子氏の記事によると、フランスでは古楽への助成金メセナの存在があり、さらに1987年には文化省などのバックアップによりヴェルサイユバロック音楽センター(CMBV)が設立、研究に、演奏に、録音に、原典資料のデータベース化に……と幅広い活動が展開されているそうだ。さすが文化立国

[Centre de Musique Baroque de Versailles (CMBV)]

こういった状況があって、映画『カストラート』や『めぐり逢う朝』、『王は踊る』といったバロック音楽をフューチャーした映画が人気を博し、それによってまた古楽ファンも増えているのだろう。

カストラート [DVD]

カストラート [DVD]

めぐり逢う朝 [DVD]

めぐり逢う朝 [DVD]

王は踊る [DVD]

王は踊る [DVD]