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南アフリカ、同性婚合法化へ

南アフリカ最高裁判所(highest court、The Constitutional Court)は、同性愛者同士の結婚を除外している現行法は違憲だと判断、同性婚合法化へ向けて結婚法の修正を政府に命じた。

South Africa to have gay weddings [BBC NEWS]

BBCの記事によると、南アの裁判所の司法判断は、ゲイとレズビアンに対する差別それ自体を違法/違憲だとしたものだ。裁判所は、現行法における「結婚の定義」を、「男性と女性の結合/ユニオン」から「二人の結合/ユニオン」へと変えるよう命令(order、整理・秩序付ける)した。

The court ordered that the definition of marriage be changed from a "union between a man and a woman" to a "union between two persons".

結婚法の改正により、同性愛者同士の結婚が法的効力を持てば、南アフリカ共和国は、ベルギー、オランダ、スペイン、カナダに続く5番目の国になる(その他地域として、アメリカのマサチューセッツ州同性婚を合法化している)。


そして『インディペンデント』紙は、今回の南アの同性婚のニュースを、アパルトヘイト後(post-apartheid)の人権/法権利(right) と絡め、報道している。

South African court clears way for gay marriage [Independente]

"The exclusion of same-sex couples from the benefits and responsibilities of marriage ... signifies that their capacity for love, commitment and accepting responsibility is by definition less worthy of regard than that of heterosexual couples," Justice Albie Sachs said yesterday.

Post-apartheid South Africa, in reaction to the bloody years of its recent history, has one of the most progressive constitutions in the world. It was the first such document in the world to enshrine equal rights for gays and lesbians when it was drawn up in 1996. In contrast to many African countries where gays and lesbians are persecuted, activists in South Africa have won many legal victories in recent years, including the right to adopt children and inherit from partners' wills.


ゲイジャパンニュース』の記事も、今回の司法判断への経緯と南アフリカの状況がまとまっており、参照したい。
南アフリカ共和国が同性婚を合法化 [GAYJAPANNEWS]

南アフリカアパルトヘイト法撤廃後、州ではゲイ、レズビアンバイセクシュアル、そしてトランスジェンダーの各自が他の人と同等の権利を持っていると定められ、憲法第9条は国内で性的指向によって人を差別してはならないと記されている。


今回の判決は、1988年にソドミー法が改定されて以来、同性愛者にとって最も新しい勝利と言える。実際、ソドミー法改定の翌年には南アフリカレズビアンやゲイの移民パートナーに永住権が与えられた。


南アフリカでの同性カップルによる養子制度は2002年に合法化となり、翌2003年に政府はドメスティック・パートナーに対する社会保障制度を整えている。


また、同性婚についての「理解」を考えるうえで、とても参考になるブログのエントリーがあったので、こちらも参照して欲しいと思う。あるニュースに関して、「当事者」と、そうでない人の視点──そのニュースの「取り上げ方」「語られた方」の差異──が明瞭にわかる。