HODGE'S PARROT

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トイ・ピアノの世界へ  アート・オブ・トイ・ピアノ



SNOOPY〈10〉いつまでも心をこめて (Sunday Special Peanuts Series)
トイ・ピアノ(toy piano)というのは、おもちゃのピアノ、もしくは「卓上ピアノ」のことだ。スヌーピーに登場するシュローダー(Schroeder)が──人の話も聞かないで──熱心に一心不乱に弾いていたのも、その一つ。


所詮、玩具……というなかれ。ニューヨーカー誌より「アヴァンギャル・ピアノのディーバ」と称えられたマーガレット・レン・タンが、「トイ・ピアノの芸術」というCDをリリースしている。
彼女は1993年、リンカーン・センターの『Serious Fun! Festival』でジョン・ケージの『トイ・ピアノのための組曲』を演奏してデビューを飾った人物だ。

Art of the Toy Piano

Art of the Toy Piano


上記のCDは輸入盤であるが、国内盤がタワーレコードから再リリースされた。「タワーレコード渋谷店10周年記念企画」の一つで、なんと1000円で買える! 

http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfLayoutB.jsp?DISP_NO=003904

この「TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION」。今回10枚「復刻」されたのだが、そのラインナップが、狂喜乱舞するものばかり。
例えば、ペンデレツキ&黛敏郎&ウィリアムズの作品を集めたドナルド・ハンスバーガー&イーストマン・ウィンド・アンサンブルのCD,僕の大好きなヴァイオリニスト、ヘリンク・シェリングヘンデルコレッリの曲、ヴィルヘルム・ケンプの「広島世界平和記念聖堂」でのオルガン演奏、タマーシュ・ヴァーシャリ(この人のラフマニノフはもっと注目されていい、と断言したい)のモーツァルト、それにハンス・ヴェルナー・ヘンツェの『ナターシャ・ウンゲホイエルの家へのけわしい道のり』……だぜ。


それでマーガレット・レン・タンの曲集であるが、ちょっとチャチでオルゴールみたいでノスタルジックなトイ・ピアノの音色が、とても心地いい。シュローダーが尊敬するベートーヴェンの『月光ソナタ』もあるし、フィリップ・グラスの「現代音楽」や、ラファエル・モステルの『星条旗よ永遠なれ』や、サティの『ジムノペディ』なんかも演奏されている。

とっておきのひとときに、彼氏と一緒にベッドで聴くのも、いいかもね。

マーガレット・レン・タンは、トイピアノによるジョン・ケージ『四季』をリリースしている。このCDはたしか『レコード芸術』で「レコード・アカデミー賞」を受賞したはずだ。

ケージ:四季

ケージ:四季




[トイ・ピアノ関係]


それとこんなCDも出ているんだ!

Oh, Good Grief!

Oh, Good Grief!

チャーリー・ブラウン組曲

チャーリー・ブラウン組曲

ピーナッツ生誕50周年記念 ピアノで「スヌーピー」

ピーナッツ生誕50周年記念 ピアノで「スヌーピー」

  • アーティスト:小原孝
  • 発売日: 2000/09/13
  • メディア: CD