HODGE'S PARROT

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デュリュフレ『レクイエム』

Faure & Durufle: Requiem

Faure & Durufle: Requiem

これは全般的に言えることですが、私はグレゴリオ聖歌の精髄に迫りたいと考えました。また、ソレム派のベネディクト会修道士たちによって確立されたような、ひじょうに柔軟性にとんだグレゴリオ聖歌のリズムを、精密な現代の記譜法の中に生かすよう、私はできるだけ努力しました。


モーリス・デュリュフレ(国内版ブックレットより)

デュリュフレの『レクイエム』は1947年に完成、初演されている。
「死者の安息を神に願うカトリック教会のミサ曲」は、多くの場合、壮絶な内容をもつ「ディエス・イレ(怒りの日)」が含まれているが、フォーレと同様、デュリュフレはそれを除外した。そのためデュリュフレの音楽は、ヴェルディベルリオーズの荘厳な『レクイエム』とは対照的で終始「安らぎに満ちた雰囲気」(pacific atmosphere)に包まれている。
もちろん『ドミネ・イエズ・クリステ』のようにオーケストラが強音を響かせるところがあるが、それでも楽曲の持つ透明感は失われない。瞑想的な音楽は持続する。とても美しい。

『レクイエム』は多くの作曲家によって書かれているが、デュリュフレの曲は、僕のもっとも好きなものの一つだ。

LIBERA ME /リベラ・メ


永遠の安息を
かれらに与えたまえ、主よ、
そして絶えざる光がかれらの上を照らすように。