HODGE'S PARROT

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Schumann

色とりどりのパピヨン ヴラダーのシューマン

仏ハルモニア・ムンディ(HMF)から、ひときわ目を惹く美しいジャケットのシューマン・アルバムがリリースされていた。裏カヴァーを見ると「It is also to enter the eccentric, vulnerable imagination of the most literary of the Romantics. Beneath the…

ティボーデのシューマン&ブラームス

ユニバーサル・クラシックスのサイトに「世界で最もエイレガンスなフランス人ピアニスト」(ママ、アクセントに忠実)なんて書かれてあるのを見ると、ロベルト・シューマンやヨハネス・ブラームスは「エレガンス」とはちょっと違うかな、と思ってスルーして…

ソフロニツキー『伝説のシューマン・リサイタル』

ウラジーミル・ソフロニツキー(Vladimir Sofronitsky)が、1959年11月18日、モスクワ音楽小ホールで行ったライブ。人呼んで、『伝説のシューマン・リサイタル』。DENON の「ロシア・ピアニズム名盤選」の一枚(2枚組)だ。ロシア・ピアニズム名盤選-20 伝説…

「たわむれ、たばかり、意趣ばらし」

ドゥルーズ=ガタリ『千のプラトー』のシューマンに関する部分を読んでいて思った。もしかして、この二人は、フリードリヒ・ニーチェのシューマンに対する「悪口」を、それこそ肯定すべき「長所」と認識しているのではないか、と。ニーチェは次のようにシュ…

ヴェデルニコフのシューマン

ここのところ、コロムビア/DENON の「ロシア・ピアニズム名盤選」を集めて、聴いている。このシリーズ、ウラジーミル・ソフロニツキー以外は初めて聴くピアニストばかりなのだが、どれも素晴らしい演奏で、その「濃厚な」ピアニズムの完全な虜になった。一…

のだめ、シューマンを弾く

18日放映のTV版『のだめカンタービレ』第10話は面白かった! 高橋紀之のキャラが原作通り披露されていたし、何よりも音楽が充実していた。さすがフジテレビだ。何と言っても野田恵が「マラドーナ・ピアノ・コンクール」で弾く、シューマンのピアノソナタ第…

アンリ・プスール『Dichterlibesreigentraum』

『NHK音楽祭2006ハイライト』を観ているのだが、Yahoo!テレビの紹介には、 モーツァルト生誕250年の今年は「体感!モーツァルト」をテーマに、モーツァルトを中心としたプログラムで世界の一流指揮者たちによる華麗な競演が繰り広げられた。音楽祭の演奏ハイ…

シューマン・イヤーもあとわずか

今、NHK『芸術劇場』で放映している音楽劇「詩人の恋」を観ている。そして思う。 今年2006年はロベルト・シューマン没後150年記念の年なのに、それなのに、あまりシューマンについて書いていないじゃないか! 今日は12月10日で、毎日シューマンについて書い…

レコード芸術「シューマンとその時代」

『レコード芸術』最新号(2006年10月号)は、待望のシューマン特集。2006年はロベルト・シューマン没後150年という記念すべきシューマン・イヤーなのに、レコ芸では、これまでモーツァルトの特集ばっかり……でもショスタコーヴィチは特集があったのに……と憤り…

高橋悠治の『ロベルト・シューマン』HTML版

高橋悠治『ロベルト・シューマン』(青土社、1978年初版発行)が、HTML版として<水牛>のサイトにアップされているのを最近知った。 シューマンとその時代を1977年の状況の中にとらえ直し、現代における〈音楽〉の意味を問う [高橋悠治『ロベルト・シューマ…

大阪芸術大学でシューマン(とモーツァルト)セミナー

例えば、朝日新聞のこの記事。 生誕250年でコンサート・CDなど続々モーツァルト「狂騒曲」 [朝日新聞] 「モーツァルトイヤー」をうたう演奏会は、大手の梶本音楽事務所関連だけでも約40回。武満徹没後10年演奏会の2倍以上、シューマン没後150年…

ジンマンのシューマン交響曲全集

世間ではモーツァルト生誕250年を記念した音楽祭に熱狂しているようだが、2006年はロベルト・シューマンの没後150年というメモリアル・イヤーであることもお忘れなく!というわけで、最近、飛ぶ鳥を落とす勢いでCDをリリースしている、デイヴィッド・ジン…

ミサ・サクラ  シューマンの宗教音楽

シューマン:ミサ曲アーティスト: ヴォルフガング・サヴァリッシュ,ローベルト・シューマン,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団,白井光子,ペーター・ザイフェルト,ヤン=ヘンドリク・ロータリング,デュッセルドルフ楽友協会合唱団出版社/メーカー: EMIミュー…

恐ろしいシューマンの言葉を聴くショーソン

2006年はロベルト・シューマンの没後150年のメモリアル・イヤー。「盛大な」モーツァルト生誕250年記念イベントの数々に負けじと、このブログでは、「我らが」シューマン・イヤーを喧伝していくことを誓った。ところで、今年ももうすぐ終わりなのだが、2005…

シューマンのモーツァルト観

昨日も書いたように、2006年はモーツァルトの生誕250年であると同時に、ロベルト・シューマンの没後150年にあたる。しかしモーツァルト・イヤーと重なってしまうため、どうしてもシューマン・イヤーのほうは霞がち、とも昨日書いた。「いつもシューマンが損…

シューマン没後150年

来年2006年はモーツァルトの生誕250年。クラシック音楽界は、モーツァルト関連イベントで大賑わい。しかし忘れてならないのは、来年2006年は我らがロベルト・シューマンの没後150年*1という記念すべき年だということ。 例えばシューマンゆかりのドレスデンで…

Vanitas vanitatum (Mit Humor)

シューマンの「チェロとピアノのための民謡風の5つの小品 op.102」は、いかにもシューマンらしいファンタジックな魅力に溢れた楽曲。マイスキーとアルゲリッチは二回録音している。シューベルト : アルペジオーネ・ソナタアーティスト: アルゲリッチ(マルタ)…

クライスラーとシューマンの生活と意見

デムスも悪くないが、しかし、こと『クライスレリアーナ』とソナタ2番に関しては、やはりアルゲリッチの演奏が最強だと断言したい。迸る熱気、強烈な打鍵。誰にも真似できない。KINDERSZENEN OP.15アーティスト: R. SCHUMANN出版社/メーカー: DGG発売日: 19…

ゲミュートリヒな世界/ドイツ・ロマン派

Aus dem Leben eines Taugenichts. Novelle.作者: Joseph von Eichendorff,Ludger Grenzmann出版社/メーカー: Goldmann Wilhelm GmbH発売日: 2001/07メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ (1件) を見る 俗にロマン派の人々は中世へのあこがれに生き…

足鍵盤付ピアノ

イェルク・デムスの13枚組「シューマンピアノ独奏曲全集」を買った。NUOVA ERA REDORDS からのライセンス盤で超安かった。↓は NUOVA 盤。Complete Piano Worksアーティスト: Schumann,Demus出版社/メーカー: Nuova Era発売日: 2001/03/06メディア: CD購入: 1…

マティアス・ゲルネ シューマンの夕べ

僕のお気に入りのバリトン歌手マティアス・ゲルネ(Matthias Goerne)が10月に来日、東京オペラシティでコンサートを開く。題して「シューマンの夕べ 〜ハイネの詩による歌曲集」。 そう、オール・シューマン・プログラムだ!http://www.operacity.jp/concert/…

福間洸太朗のシューマン・アルバム

ナクソスの「期待の新進演奏家リサイタル・シリーズ」から、日本人ピアニスト、福間洸太朗がデビューした。オール・シューマン・プログラムである。が、ここには『交響的練習曲』も『クライスレリアーナ』も『幻想曲ハ長調』も『謝肉祭』も『子供の情景』も…

ジュリアス・カッチェンのシューベルト、シューマン、ショパン

オーストラリア DECCA から出ている「ジュリアス・カッチェンの芸術」シリーズの8枚目。『Art of Julius Katchen Vol8』(ASIN:B00006IKP6)。何より、まず、ジャケットで使われているカッチェンのポートレートがよい。これはピアニストのポートレートとして…